ADHDと人手不足
こんにちは。
前回投稿から二週間空いてしまいました。
日本の新首相が石破さんになったり、アメリカ大統領がトランプさんになったりと、色々ありましたね。
私も仕事にプライベートに変化があったのですが、その話はまた今度。
最近XやTVでよく「人手不足」という言葉を見かけるので、それについてちょっと書いてみます。
「人手不足」は本当なのか
結論から言うと、「人手不足」=働き手の不足という意味では、本当です。
この画像の、オレンジ色のところが、生産年齢人口です。いわゆる働き手の数だと思ってください。
2015~2025年の約10年間で、500万人近く減少しています。%にすると8%の減少です。
これで、日本全体の働き手の総数は減っていることがわかりました。
次に、業界ごとの求人倍率を見てみましょう。
厚生労働省「一般職業紹介状況(令和6年1月分)について」を見てみると、職業によって有効求人倍率に大きな開きがあることがわかります。
有効求人倍率とは、求人の数に対して求職者が何人いるかを数値にしたものです。1人につき何件仕事があるか?がわかります。
有効求人倍率の低い職業から見ていくと、デザイナーや写真家は0.2倍、その他の運搬・清掃・包装等従事者0.35倍、事務従事者が0.48倍。
0.2倍というのは、仕事をしたい人のうち、5人に1人しかその仕事にありつけないということです。
その他の運搬・清掃・包装等従事者と言うのが何の仕事を指しているのかよくわかりませんが、人気の事務職の倍率が低いのは納得です。
特に一般事務職に至っては0.40倍なので、事務をしたくても約3人に1人しか仕事に就けません。
反対に、有効求人倍率の高い職業も見てみましょう。 建設躯体工事従事者が8.98倍、保安職業従事者が7.02倍、 建築・土木・測量技術者が5.98倍。
これらの仕事は先ほどとは逆で、1人の求職者に対して、仕事が5~8件あるということになります。
日本全体の働き手が少なくなっているとは言っても、人が足りない職業と足りている職業で、かなり差があるという事がわかりました。
私が働いている会社でも、人手不足で猫の手も借りたいと言うより、足りないポジションに少数の優秀な人を入れたい、という雰囲気があります。
逆に現場最前線の病棟で働いていた時は、とにかく無資格の人でもいいからお手伝いに来てほしかったです。
最低限日本語で報連相できたらOK。おむつ交換や体位変換、食事介助までできたら最高です。
人手不足の何がいけないのか
このまま日本全体の働き手が減ると、サービスを提供する人が少なくなります。具体的には公共サービスなら道路や電気を治す人がいなくなったり、街からお店が消えます。
人件費も高騰、モノやサービスの値段も上がり、利用しづらくなります。
需要があって供給が少ない場合、サービスの値段が上がる→企業が儲かり就業条件が良くなる→いい人材が集まるようになるはずです。
ただ、わが国では需要がある職業でも賃金が上がらず、人も集まらない負のループに陥っている企業が多い気がします。
友人が測量系の仕事をしているんですが、年中求人募集していると言っていました。測量士と運転免許があれば一生食うに困らないと思います。
令和の時代はいわゆるブルーカラーの仕事は人気がないんでしょうか。私はアナログ人間なのでリモートワークも事務もあまり好きではありません。外仕事の方が好きです。
事務職で働きたいあなたへ
人手不足のもう1つのよくないところは、人材のミスマッチが起きていることです。
実は人事の仕事もしてたりするんですが、事務職希望の人からの応募がめちゃくちゃ多いです。正確な数字は言えませんが、本当に多くてびっくりします。
ただ、先ほどの事務職の有効求人倍率を見てもらえば分かる通り、一般事務職は狭き門です。正直なぜこんなに人気なのか、私にはわかりません。
成果がわかりにくい、スピードや正確さが求められる、人間関係も複雑になりがち、給料も高くない&上がりにくい等、おすすめ出来る仕事とは言いづらいのですが…
元々事務や総務で経験を積んできた人が事務職へ転職するならわかるんですが、異業種で上手くいかなかったから事務職へ転向したい、というタイプは転職活動が難航する人が多い気がします。
事務は基本経験者、即戦力しか取らないですし、経験者が応募してきても、よりスキルの高い人がいたらそっちを取ります。なので見た目よりも数段狭き門だと思った方がいいです。
メリットとしては土日祝休みの所が多い、オフィスワーク&デスクワークが多い、リモートワークありの職場がある、位じゃないかな。
ひと昔前のアナログ寄りの職場なら、楽な事務補助みたいな仕事がありましたが、今はどこも効率化&外注されて事務も高度化されています。
もしどうしても事務職をやりたいなら、経理、人事、法務、企画など、専門性を高める方向でスキルアップした方がいいですよ。
なんとなくofficeソフトが一通り使えて電話応対もOK,くらいの人材だと転職する時に競合が多くて大変です。
選考に通っている人を見ていると、一般事務は一通りできるのは当たり前で、+αで専門性が高いとか、業界の知識やルールに精通している人が多いです。
競争が激しくて高度なスキルや経験を求められるところより、もっと自分の適性に合っていて、かつ入りやすくて資格や経験を積めるところの方がいいんじゃないかな、と度々思ってます。
ジェネラリストより、スペシャリスト
日本はまだ新卒一括主義ですが、終身雇用の時代ではなくなってきました。
若者の数もすごい勢いで減っているので、そのうち新卒一括主義もなくなるんじゃないかなあと思ってます。
新卒一括主義+終身雇用の時代は新卒社員を大事に育てて、色々な部署で経験を積ませて、会社の要職を担うジェネラリストを育てている所が多かったんじゃないでしょうか。
ですが、今はメンバーシップ型からジョブ型雇用に移行している企業も増えています。ジョブ型雇用の会社では、特定のポジションに必要な技能を持った人材を募集して当てこみます。
ジョブ型雇用では求められる技能、仕事の範囲、報酬がすべて決まっているので、仕事がある限りは自分の担当範囲の仕事だけすればお金をもらえます。
代わりに担当業務が無くなる時は、自分のポジションもお役御免となります。アメリカなら解雇されるでしょうが、日本は解雇規制が強いので異動になるんでしょうか。
あなたが新卒で総合職採用、かつずっとその職場でやっていくつもりの場合は、ジェネラリストとして経験を積みながら成長するのも1つの道だと思います。
中途もしくは新卒でも転職する予定のある人は、他の企業でも仕事にありつけるように特定のスキルや経験、資格などを持ったスペシャリストとしてキャリアを積むことをおすすめします。
どんなスキルセットを身につけたらいいかわからない場合は、やりたい仕事の求人票を見てみてください。
求人票には必要な経験や資格、スキルが書いてありますから、そこから逆算して経験を積めばOKです。
転職は業界、職種を絞って一貫性がある方が上手くいきやすいですが、ガラッと方向転換したい時は有効求人倍率の高い業界に行くのもアリです。
競争が激しく、即戦力希望の会社より、未経験でもきちんと1から教育して面倒見てくれる会社の方がスキルアップしやすいし、キャリアプランも立てやすいです。
日本の人手不足はこれから急加速していきますが、その中で生き残るために、各々戦略を立ててやっていきましょう。私もクビにならないようにがんばります。
それでは。ここまで読んで下さりありがとうございました。
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