新しいつながりの価値②
以前、スタンフォード大学のクランボルツ教授の理論によると人生で計画できるのは2割程度で残りの8割は予定不調和な出来事であるということを書きました。
クランボルツ教授の計画的偶発性理論が受け入れられている理由
20世紀末に発表されたこの理論が米国で注目を集めた背景には「自分のキャリアは自分自身で意図的に職歴を積み上げて形成するもの」という従来型のキャリア論がありました。「自分の興味、適性、能力、周囲の環境などを合理的に分析すれば、目指すべき最終ゴールやそこへ至るステップアップの道筋までが明確になる」はずと考えられていたのです。しかし、実際にはそうしたアプローチが必ずしも有効とは限らないことが分かってきました。
VUCA(不安定・不確実・複雑・曖昧)と言われる未来が不確実で変化の激しい現代において、あらかじめキャリアを計画したり、その計画に固執したりすることは非現実的であり、すべきでないとクランボルツ教授は指摘しています。それは自分が何をしたいかの意思決定にこだわって1つの仕事や職業を選ぶことは、それ以外の可能性を捨ててしまうことに繋がるからです。
つまり、従来の計画的な人生が幸せであるという価値観は現実的ではない。なぜなら、今は未来の予想がどんどん難しくなっているからであるということです。
あらかじめ計画を決めてその通りにすることだけだと、チャンスを失っているかもしれないのです。
では、どうすればチャンスを活かせるのでしょうか。
5つの行動指針
これを実践するために必要な行動指針として、クランボルツ教授は次の5つの行動指針を提案しています。
①好奇心 (Curiosity)たえず新しい学習の機会を模索し続ける
②持続性 (Persistence)失敗に屈せず、努力し続ける
③楽観性 (Optimism)新しい機会は必ず実現するとポジティブに考える
④柔軟性 (Flexibility)こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変える
⑤冒険心 (Risk Taking)結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こす
簡単にいうと
①新しいことに興味を持つ ②努力を続ける ③ポジティブに考える
④柔軟になる ⑤結果にこだわらず行動する
ということになります。
人との出会い
新しい人と出会うことは、このクランボルツ教授の5つの指針にしたがっていることになります。
新しく出会った人には自分や近くの人にはない世界観があります。その会話を続ける、維持するには努力が必要です。さらに次に出会う人は楽しい人に違いないと前向きに思っていないと話かけられないですよね。どういう会話にになっても相手の意見を聞くときには柔軟でないと聞けないです。そして、そのあとは予想不能なので結果は気にしないです。
つまり、今まで関心のなかったことに興味がわき新しい行動をするということです。
すると、仲間でき継続しやすく、さらには予定不調和なことが生み出されるのです。
たとえば初めて会った人から読んだことのなかったマンガの話をきき読み始める。次に会ったときにマンガのキャラクターやストーリーなど共通の話題になる。そして、聖地巡り旅行に一緒にいくかもしれないですし、さらに関心のある人に出会えるかもしれません。
健康維持の運動や知識を深める読書、趣味などでもいえることですよね。
新しいつながりの価値
まとめると、
0→1(ゼロからイチ) つながりができ、行動になる!
+(足し算) 1人では難しいことも支え合い続けることができる!
×(掛け算) 自分だけでは、考えもしなかったことが起きる!
新しいつながりの価値はここにあると思っています。
そんなうまくいくかな、悪くなることもあるんじゃないかと思う人もあると思います。しかし、クランボルツ教授の5つの指針通りにしている人を一般的には運のいい人と言われてるんですよね。
興味深い内容なので、別のnoteでカウンセラーとしての視点で心理学、脳科学からも検討してみたいと思います。
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