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読書(2024/9/26):荒山徹『神を統べる者』上巻『厩戸御子倭国追放篇』初見実況
あっ田目兄貴と間人ママと神童・厩戸御子が一緒にめしを…これは…眩しい…
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) March 17, 2019
史実を脳の片隅に置くと眩しさがさらに強い…
ワインを呑みたいので日本酒(たぶん当時の技術だと甘酒なのか?)に葡萄の汁を入れて「でもうまくいかない」と言う間人ママに少し笑う。チャレンジャーだ。#神を統べる者
皇后である額田部、傑物で、大陸かぶれであるが住んでいる倭そのものには疎い叔父・蘇我馬子とは別に、中華の歴史書である史記に感化されて、倭の歴史をあらかじめかき集めようと試みている。後に歴史書は国家事業として編纂しなければならないが、その下ごしらえだ。スゲエ! 志だ! #神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) March 17, 2019
親戚のおじいさんである大別王の気持ちになっている。
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) March 17, 2019
七歳児の厩戸御子が中華の歴史書・宋書を読んでて「倭の讚って王が何者なのか倭に歴史書がないから照合できないし分からないし良く知りたい」て…
確かに知りたがりで物知りの子供はよくいるが(俺も身に覚えがあるが)、ガチすぎる…#神を統べる者
厩戸御子の愛馬のマサカリが忍者兄弟の軽業めいた槍術で殺された。(サイバーパンク小説『ニンジャスレイヤー』のアンタイブディズム・ブラックメタルバンド『カナガワ』のことを思い出してしまうが、この際忘れろ)#神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 29, 2019
○○○○の命令と□□□□の命で召喚された霊的刺客、泉津醜女8回線(8体ではない。回線が生きている限り無限に死体を操縦できるところがミソ)の追っ手により、厩戸御子のお付きの田葛丸も蜷養も無惨に散った。#神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 29, 2019
しかも蜷養は、自らが死んで、泉津醜女の最後の回線に乗っ取られて、ゾンビになりかけて田葛丸を真っ二つにしたところを、同行していた物部剣士・虎蔓に斬られたという、極めて無惨な死に方をした。そりゃあ厩戸御子は虎蔓に憎悪の目を向けるし、言うこと聞くもんか、になるわな… #神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 29, 2019
※虎蔓は柚蔓(ゆずる)の間違いです。以後読み替えて下さい。
いかな天才ボーイ厩戸御子といえども、やはり7歳児だ。国外追放の神託を現世追放(=殺害)として実行させないためとはいえ、本人にとってはあまりにも過酷な運命だ。感情的に、やってられっか、とは当然なるし、心身もそりゃもたねえよな。(貴種流離譚としてライオンキングを連想しますね) #神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 29, 2019
筑紫に逃されたはいいが、大和から離されてヤケになっている、所詮7歳の厩戸御子、久々に禍霊の接触を受ける。 #神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
厩戸御子、美しい花を装う(悲しいかな毒々しい黴にしか見えない)禍霊に「お前らのせいでお供の蜷養と田葛丸は!」と難じるが、「襲撃者は天皇家とその母たる黄泉の手の者で、我々とは無関係」と返される。その正体は何と…水○○神族! (この伏せ字だと分かる人には速攻分かるだろうが) #神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
またしても○○○○の刺客が襲うが、禍霊こと水○○神族はこれを一蹴。そんなわけで我々の王になってくれ、と要求してくる。(『かいじゅうたちのいるところ』めいてきた。でもそれだと「たべちゃいたいほどすきなんだ」なんだよなあ) #神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
しかし、インドに帰国しようとして失敗して筑紫に漂流した僧侶、緑の瞳と黒い肌の倍達多に、水○○神族は祓われる。布都姫の神道ではなく仏教でも祓えるんだ…やはり宗教の種類ではなく本人の才能が大きいのか…? 倍達多はやはり厩戸御子に注目しているようだ。そして… #神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
読み返してみたら虎蔓じゃねー(虎杖と柚蔓は別の護衛やんけー)ということで先程までの記述はすべて柚蔓と読み替えて下さいごめんなさい #神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
#神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
ショックで口の聞けなくなった厩戸御子、それでも中華南朝最後の国・陳は揚州の物部の出先機関である商館に、倍達多や一行と共にたどり着く。
それを目撃する、北朝・周の有力者の御曹司でやはり美少年・楊広(後の煬帝)と、倍達多とは論敵である道教の九叔導士。
#神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
仙術で二人を拐い、厩戸御子の声を取り戻した九叔導士。
九叔導士は中華の道教や倭の神道などのいわゆるふつうの宗教と、仏教との違いを論じる。もちろん仏教に対して批判的な文脈でだ。
#神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
九叔導士の見るところ、最大の違い、それは欲望との向き合い方だ。
仏教は言う。欲望を満たさず捨てれば幸福。
は? そんなの幸福じゃねー。欲望を捨てて人をやめて人が救われるわきゃねーんだよ! そう九叔導士は言う…
#神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
この辺、読者の俺の目からは「いや…仏教は欲望に振り回されることで不幸になると考えてるからそう言うとるんやが…力点置いてるところが違うとしか…」となる。
いや、まあ、欲望を満たさないで幸福である、というのが人に可能か、それ本当に幸福か、というのはもっともな疑問だけど…
#神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
中華の九叔導士の目からは、仏教を導入した皇帝は没落し、挙げ句憎むべき北方民族が、道教に対抗できる思想的基盤として仏教を掲げているわけだ。
#神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
まあそんな訳で、九叔導士からすれば仏教など邪教でしかない。そんなものを何で倭に持ち帰ろうとする?
お前の知的好奇心、真実を知りたい、という気持ちは尊いが、仏教の真実は、世界の法則宇宙の真理などではなく、欲望を捨て人間をやめて越えろ、という話だ。そんなものがいいのか?
#神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
さて、厩戸御子、蘇我馬子と違い、物部守屋や九叔導士が、隠し事をせず誠実に向き合ってくれてはいることを認める。それは彼らが自分に期待をかけているからだ。それはいい。受け入れよう。
じゃあ、なぜ神道の守屋も道教の九叔も仏教に競り負けようとしているの? (クリティカルヒット)
#神を統べる者
— 犬神工房 (@nokkaranoumu) April 30, 2019
九叔導士は慌てる。「文明の精緻さに倦み疲れた者たちが引き寄せられてしまう」パンクが流行った時のミュージックシーンか? 少し笑う。
んで、九叔導士は、道教が仏教より弱くなったのは指導者が今いないからと言う。つまり…厩戸御子に指導者になってくれってことだ! (まーたこれだ)
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