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拡大質問と信頼関係の構築法2-③
対話やコミュニケーションにおいて、人間の本能に働きかける心理的なスキルを活用することは、相手との関係をより深め、円滑なやり取りを実現する上で非常に重要です。
特に、会話における「聞き手」としての役割を意識し、相手の話を引き出す技術は、ビジネスシーンや日常生活でも効果を発揮します。
私たちはしばしば、自分の話ばかりをしてしまいがちですが、実際には
「相手の話を聞く」ことが対話の基本です。
相手が自分の話をすることで脳内に「オキシトシン」というホルモンが分泌され、ストレスが緩和されるといった生理的効果があるため、話すことで相手は満足感を得ます。
しかし、聞いているだけでは会話が一方的になり、自分も疲れてしまいますよね。
そこで重要なのが、どのようにして相手に「効果的な質問」を投げかけ、会話を豊かにするかという点です。
また、コミュニケーションにおいて、相手のことを深く理解することは非常に重要です。これは特に、上司と部下の関係や、気になる異性とのやり取りにおいて大切です。
しかし、私たちはしばしば相手の表面的な情報に頼りがちです。
相手のことをよく知らないと、表面的な会話に終始してしまい、本当に理解し合うことが難しくなります。
逆に、相手のことを深く理解していると、より豊かなコミュニケーションが可能になります。
ここでは、その仕組みを解説し、どのようにして相手の深い部分を引き出すことができるかについて詳しく説明します。
相手に話をしてもらうための「質問術」の重要性
会話を円滑に進めるためには、ただ相手の話を聞くのではなく、相手が「話しやすい環境」を作ることが大切です。
その際、重要な役割を果たすのが「質問」です。
特に、会話が途切れそうな時や、次の話題に困っている時には、「質問」を効果的に使うことで会話を継続させ、相手に心地よい時間を提供することができます。
質問には大きく分けて2つのタイプがあります。
「限定質問」と「拡大質問」です。
限定質問とは?
限定質問は、答えが「イエス」か「ノー」で返ってくるような質問のことです。
「この映画は面白かったですか?」
「今朝、コーヒーを飲みましたか?」
のように、明確な返答が必要な質問です。
こうした質問は、情報を効率的に集めるのに適していますが、会話が一方的になりやすく、相手の話を広げるには不向きな場合もあります。
さらに、尋問のような雰囲気を作りやすいため、関係性や状況に注意が必要です。
拡大質問を使って対話を広げる
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