<イベント>『生活者のパーセプションを変える!顧客体験のつくり方』TOPPAN共催Webセミナーレポート
皆さま、こんにちは。
インテグレート広報の平林です。
本日は、12/5(木)に開催したTOPPAN×インテグレート共催Webセミナーの模様をお届けします。
セミナータイトルは、
『生活者のパーセプションを変える!顧客体験のつくり方
〜ウェルビーイング視点を生かしたマーケティング戦略設計と実践〜』
本セミナーでは、生活者の価値観の多様化、テクノロジーの進化などにより、現代の事業・マーケティング環境が複雑化する中、生活者のパーセプションをつかみ、購買に導く体験設計の実践方法と、そのためにデータをどう使っていくべきかをお話しました。
オープニングトーク:生活者の購買意識の変化と顧客体験の重要性
セミナー冒頭のオープニングトークでは、TOPPAN株式会社の秋月氏と弊社代表の藤田が、現代の生活者の購買意識の変化と、それに伴うパーセプション視点での顧客体験設計の重要性について議論しました。
従来の広告やプロモーションを中心とした「商品特性の認知と理解」だけでは購買につながりにくい現状を踏まえ、パーセプション(=生活者の認識)を変えて「買いたい」「買い続けたい」と思ってもらえるようなアプローチをしていく必要があるといいます。
生活者が商品やサービスを購入するまでには道のりがあります。エアラインを例にとると、チケット予約、搭乗手続き、機内サービス、到着後の荷物受け取りといった一連のタッチポイントがあり、広告や販促などの情報以外に顧客がそのサービスについて情報を得たり、実際に体験をする場面が沢山あります。1つ1つのタッチポイントでの体験が満足できるものでないと、どんなに視覚的に魅力的な広告を打っても生活者に商品やサービスの価値を十分に伝えることはできないと藤田は語ります。
そのため、コロナ禍を経て変化した生活者の意識や、生活者が今求めているウェルビーイングは何なのか?という視点を踏まえ、生活者の欲求の解像度をあげていき顧客体験設計を見直すことが重要であると続きました。単に「買いたい」と思わせるだけではなく、「その商品が自分の生活や価値観をどのように豊かにするか」が伝わるような顧客体験を設計することの大切さと、それを実現するためにはデータを活用することが必要であると秋月氏が議論を締めくりました。
セッション①:2社が捉える顧客体験(CX)の領域とCX設計ソリューション
続くセッション①では、TOPPAN株式会社の山下氏と弊社の川又が、TOPPANとインテグレートが捉える顧客体験(CX)についてさらに詳しく説明するとともに、それを実現するためのパーセプション設計、そして具体的に生活者の行動に沿ってそのシナリオを伝えていくためのポイントについて、事例を交えてお話しました。
顧客体験を重視するマーケティングでは、商品の「機能」や「価格」以上に、そのモノ・サービスについて生活者がどのような価値を見出すかを深く理解し、それを体験として提供することが求められます。
川又は、インテグレートの強みである「生活者の欲求を顕在化し、パーセプションを変えるための戦略設計」と、TOPPANの強みである「店頭、EC、商品のパッケージなど、あらゆるバリューチェーンで生活者と密に接するソリューション開発」を両輪で生かすことで、生活者のパーセプションを動かす顧客体験が実現可能になると語り、その詳しいポイントについて具体的な事例を交えながら説明しました。
セッション②:CXにおけるデータ活用と進め方
セッション②では、TOPPAN株式会社の原氏と弊社の白井が、セッション①でお話したパーセプション設計や顧客体験設計、実施にデータをどう活用するのか、その進め方について解説をしました。
白井は、顧客体験に必要なデータとして、
1)インサイト分析:体験設計の時に必要なデータ分析
2)CDP:体験設計の実装に必要なデータ
3)新規取得:体験設計をより良いものにするためのデータ
の3つを上げ、マーケティング担当/新規事業開発担当とアナリスト/エンジニアの連携の難しさという実情から、上手く行き来する役割のアナリティクストランスレーターの必要性を説きました。
セッション後半では、原氏が次のように語りました。
今あるデータでの活用はもちろん大切ですが、それだけですべてを解決することには限界があります。データ起点で物事を考えるときに、まず大前提として、データ分析や活用の前に『体験設計はどうあるべきか』を考えることが大切です。その上で、必要なデータは何かを考えることで、データとして足りている、足りてないが見えてきます。点ではなくて、全体を俯瞰して取り組むことが重要だと思います。
クロージングセッション
クロージングセッションとして、藤田が改めて顧客中心のマーケティングの重要性を語りました。
コロナ禍を経て生活者のインサイトが大きく変化する中、現代の生活者インサイトを深掘りすると「ウェルビーイング」というテーマに行き着くとし、生活者がモノ・サービスを購買する先には自分自身の幸せな生活や自分らしい生活を叶えたいという欲求があると説きました。
また、ウェルビーイングは人によって異なる多様なものであり、その多様性を理解するためにデータが重要と述べました。データ量の必要性はもちろんですが、どのようなデータを取得するか、その質が重要であるとし、データ取得の目的はリーチだけでなく、生活者のインサイトを深く理解し、解像度を上げるためにデータを活用すべきだと強調しました。
顧客体験設計のゴールは単なる購買ではなく、商品やサービスを「買い続けてもらう」「使い続けてもらう」ことであり、そのためには多様なタッチポイントでの体験を設計することが大切だと語り、セッションを締めくくりました。
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本セミナーには多くの方々にご参加いただき、ウェルビーイング視点の顧客体験設計やデータ活用について関心の高さやニーズの多さを実感しました。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
<関連資料>
本セミナーの関連資料として、以下のセミナーレポートやアーカイブ動画が公開されています。ぜひご覧ください。
・NewsPicks『~未開のビジネスチャンス~巨大市場としてのウェルビーイング考』イベントレポート
https://newspicks.com/news/10837563/body/
・第6回 日経Well-beingシンポジウム
TOPPAN 梅川健児×インテグレート 藤田康人 対談イベント『 ウェルビーイングとマーケティング変革』
https://channel.nikkei.co.jp/well-being6/20241003wb6_04.html