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ダイエットの副次的な効果、その価値。

こんにちは。
井上です。

今回は、ぼくのダイエットに関する持論と、ダイエットを通じて得られたものをご紹介しようと思います。
サラリーマンも身体が資本です。健康な身体で思考するからこそ、問題解決が可能で、困難を乗り越えることができます。

ぼくは身体を鍛えることで、精神的にも成長できると実感しています。
そう感じるに至った過程をお話していきます。

おすすめのダイエット方法や、How toをお伝えするわけではありませんのでご了承ください。

29歳の頃、ぼくは放射線技師として病院で働いていました。
病院では年に2回、健康診断があったのですが、健診から数週間すると結果が一覧となった用紙を受け取るのが毎回の流れでした。

結果は各項目ごとにABCDの4段階、総合評価も確か4段階だっと思います。もちろんAだと何も問題無しなのですが、ぼくは毎回総合評価C…。
お酒も飲めないですし、たばこも吸わない、決して不摂生とは言えないぼくが総合評価のCを取っていたのは、たったひとつの項目が原因でした。

それは体重です。

ぼくは身長169cmなのですが、当時の体重は52kg前後でした。
169cmだと標準体重が63kgくらいなので、ぼくはいささかやせ気味ですね。

それでも、その他の項目はすべてA判定で、体調で気になるところはなく、むしろ病欠もしたことがない自分はかなり健康的だという自負がありました。

なので、入職から何度目かの総合評価Cの結果を受け取ったときに「これって不名誉だなぁ」と思うようになり、「だったら改善して総合評価Aを取って、名実ともに健康な身体を手に入れよう」という考えに至りました。

さて、ぼくの場合は体重を10kgほど増やせば、理論的にはA評価が取れるはずです。体重を増やす方法はシンプルで、まずはとにかくたくさん食べることなのは皆さんも想像ができると思います。

しかし、ぼくにとってはそんな簡単な話ではなかったのです。というのも、ぼくは昔からいわゆる"やせの大食い"で日ごろから結構な量を食べていました。
家族からも「燃費悪いね」 なんて冗談を言われるほどで、これ以上食事量を増やすことは、なかなか難しいことが予想されました。

そこで考えた結果、自分はたくさん食べても吸収されにくい体質のようなので、筋トレを取り入れて、食べ物からのエネルギーを筋肉の修復に使い、筋肥大によって体重を増やしていこう、という方針が決まりました。

要は筋肉を付けて体重を増やそうという作戦です。
トレーニング内容は割愛しますが、自宅でできるオーソドックスなものを、ネットでフォームなど確認しながら実践しました。

ちなみにですが、多くの方のイメージでは日本語の"ダイエット"とは体重を落とす=やせる事だと思います。しかし、健康的な理想の身体を手に入れるというのが"ダイエット"の意味だと捉えると、ぼくの様に体重を増やして健康体を目指すのもダイエットと言えると思います。
(英語の"diet"は、これまた日本語とはニュアンスが違います。)

今回お伝えしたい重要なことは、この時に決めた約束事が筋トレの習慣化につながり、その後の成長に大きく影響したということです。

その約束事とは、「毎晩筋トレすること」です。

どうでしょう?初心者がやりそうな、無謀な目標設定だなと感じられたのではないでしょうか?
実はこの目標には少しずるくて、継続しやすい条件が付いています。

筋トレは毎晩する。但し、事情があって出来ない日は、そのカウントに入れなくてもよい。

どういうことか解説します。
ぼくは筋トレをしようと決めたときに、ダイエットは習慣化できないと成功しないだろうなと予想しました。

これは「ダイエットはじめました!」というSNSの投稿がなくならないことからも明らかで、やはり最初は目標に向かってがんばるけれど、なかなか長続きしないというのが実情なんだと思います。

ぼくも同じ人間ですから、最初はがんばれても、必ずさぼる日が出てくるのは想像ができました。なので、当直で病院に泊まる日、当直明けでヘトヘトの日、休日夜遅くまで出かけていた日、正月など、おそらく何かと理由をつけて筋トレをしないであろう日を先に想定しておき、その日は筋トレを免除することにしました。

もし、毎日必ず筋トレするという目標を立てていた場合。
日曜日に夜遅く帰ってきて、正直もう筋トレする気力はない。明日は仕事だし、日曜くらいはさぼってもいいよね。何てことを頭の中で言い訳して筋トレをさぼると、目標を守れなかった自分にがっかりしますし、くせになってさぼる回数が増えていくと思います。

その点、先に免除の日を決めておけば、その日は堂々と筋トレを休めますし、もし余力があって、例えばお正月にでも筋トレすることができれば、自分が誇らしく思えるに違いありません。

もちろん、免除意外の日にちゃんと筋トレをすることで、「毎日筋トレをする」という目標を達成することができ、これも自分にかなりの自信がつきます。

筋トレに限らず何かを毎日続けられる人、というのは周りからの評価も高くなりますし、自分自身への評価も高くなり、よい影響が必ずでてきます。

この様な考え方、目標設定をして筋トレに励んだぼくは、ひと月に約1kgのペースで増量に成功し、開始から1年経たずに63kgの標準体重に到達することができました。もちろん、その後の健康診断では無事、総合評価でAを獲得できました。

筋トレをして一番よかったのは、こつこつ積み上げることで生まれる、少しずつの変化・成長を実感できたことです。

みなさんもダイエットに成功した方のBefore→Afterの写真を見られたことがあると思います。やはり最初と最後では目に見えて変化がありますし、インパクトも大きいですよね。

しかし、実際の身体の変化は非常に緩やかで、1週間程度の変化は肉眼ではわかりません。

何か目標を立てる時、目標に到達した輝かしい姿を想像して奮起します。
しかし、そこに到達するまでの道のりは長く、自分の成長もなかなか実感できないため、輝かしい姿と現状のギャップに失望してあきらめてしまうのだと思います。

筋トレでの変化も緩やかではありますが、自分のことなので毎日鏡を見ていると、ぼくは最初の1ヶ月くらいで変化に気づくようになりました。

そして、ぼくとしてはここからが面白かったのですが、時間が経過するにつれ、奥さん、毎日会う職場の同僚、たまに会う他科の職員、両親、久しぶりにあった友人、という風に、身体の変化が大きくなっていくほど、会う頻度の低い人にも気付かれるという現象が起きていました。

(色々な人に「たくましくなったね」などと言ってもらうのは、正直めちゃくちゃ嬉しくて、すごくモチベーションになりました。これが承認欲求が満たされる瞬間なんだなと思いました。)

こつこつと努力したことは、少しずつ効果が出てきて、少しずつ影響の範囲が広がっていくのです。

これを実感したことで、ぼくは何か新しいことを始めるときに、成果を焦らず忍耐強く続ける意識を持てるようになりました。
以上、筋トレをしたことで、身体だけでなく精神的にも成長できた体験談でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。




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