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本の紹介

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手持ちの本について紹介していきます
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#読書

濱口竜介著『他なる映画と 2』

この"note"やSNS、ブログなどネットメディアが発達したおかげで、我々一般の映画好きが感想や…

アンマchan
2か月前
9

斎藤美奈子著『挑発する少女小説』

映画『水深ゼロメートルから』(山下敦弘監督、2024年)は、補習と称して教師から、水を抜いたプ…

アンマchan
6か月前
5

白尾悠著『サード・キッチン』

「多様性を"認め合う"」というが、この"認め合う"という言葉(行為)に戸惑う。 世界を"是正"す…

アンマchan
1年前

森知子著『カミーノ 女ひとりスペイン巡礼、900キロ徒歩の旅』

人は深く傷ついたり、とても大切な何かを喪うと、自分を支えることができなくなり、深い孤独に…

アンマchan
1年前
7

2023年7月1日土曜日 酒。読書。観劇。それだけ~毎月1日は映画館の「ファーストデー…

私の「note」のプロフィールは、『酒。読書。観劇。それだけ』とそっけない、というか投げやり…

アンマchan
1年前
5

アイドルグループ「TRY48」爆誕!~中森明夫著『TRY48』~

「アイドル(IDOL)」とは英語で「偶像」を意味する。 故・寺山修司もある意味「偶像」だ。 歌人…

アンマchan
1年前
5

2023年GW 酒。読書。観劇。それだけ

私の「note」のプロフィールは、『酒。読書。観劇。それだけ』とそっけない、というか投げやりな一文だが、それで充分説明に足りている。 たとえば、2023年のGW…… -1日目:2023年4月27日仕事帰りに、ポレポレ東中野で映画『上飯田の話』(たかはしそうた監督)を観た。 後日、"note"の私の拙稿を、たかはしそうた監督自ら"スキ"して下さり、大変恐縮した。 0日目~3日目:2023年4月28日~5月1日4月28日夕方、仕事が終わってそのまま東京駅から新幹線に乗り京

金井真紀著『酒場學校の日々』

金井真紀著『酒場學校の日々 フムフム・グビグビ・たまに文學』(ちくま文庫、2023年。以下、本…

アンマchan
1年前
4

岩城けい著『さようなら、オレンジ』

私の大切な友達のことを書こう、書かなければならない。 岩城けい著『さようなら、オレンジ』…

アンマchan
1年前
1

「読書」について書く意味~若松英輔著『読み終わらない本』~

”note"には、本に関する記事が多く投稿されている。 "note"に限らずネット上では、大勢の人た…

アンマchan
1年前
6

テクノロジーで身体感覚を取り戻す~伊藤亜紗著『体はゆく』~

インターネットやVR・ARは自分の身体を「外部拡張」するテクノロジーだと思っていた。確かにつ…

アンマchan
1年前

こんな京都に出合いたい~赤染晶子著『じゃむパンの日』~

年に何度か京都に行く。 ここ10年ほどは、年末年始を何のゆかりもない京都で過ごしている。 別…

アンマchan
1年前
2

100年以上前からのバトンを引き継ぐ~植松三十里著『帝国ホテル建築物語』~

もう10年以上前のことになるが、JR有楽町駅~新橋駅間のガード下にあった飲み屋によく通ってい…

アンマchan
1年前
1

取り壊される校舎が卒業していく彼女たちによって再生していく逆説~朝井リョウ著『少女は卒業しない』~

高校の卒業式というのはとても特別だ、と朝井リョウ著『少女は卒業しない』(集英社文庫、2015年。以下、本書)を読んで思った。 幼い頃から私立の学校を目指すような子は別として、小中高と地元の学校に通うごく普通の子たちは、高校卒業が初めて経験する大きな「人生の岐路」となる。 ある者は親元から通える地元の大学へ、ある者は大都市の大学へ、またある者は就職したり、中には結婚する者もいるだろう。 ひとえに「大学進学」といっても、何となく「大学くらい出ておかないと」と思っている者もいるし、