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絵本「シュナの旅」から学ぶ困難を超えていくこと【宮﨑駿】

戦いの向こうに君が待っているから
行かなくちゃ、行かなくちゃ、約束を守るため

福山雅治 「わたしは風になる」

それぞれの時間を過ごしているみなさん、
おはようございます☀️
こんにちわ🌸
こんばんは🌛

福山雅治さんの曲「わたしは風になる」から歌詞を引用しました。

このメッセージに通ずる思いを
アニメーション映画監督の宮﨑駿さん
が描いたファンタジー絵物語「シュナの旅」から感じ取ることができます。※ネタバレ注意※

「シュナの旅」は、食べ物に飢えた辺境の王国から、一束でその地に豊穣をもたらすという「黄金の麦」を手に入れるべく旅に出た青年シュナが主人公の物語です。

人攫いの手を掻い潜り、奴隷の姉妹を解放したり、黄金の麦を手に入れる際に瀕死の状態になったりしながらも、その困難を超えていくお話です。

宮﨑駿さんのあとがきの一部を紹介します。

この物語は、チベットの民話「犬になった王子」が元になっています。穀物を持たない貧しい国民の生活を愁えたある国の王子が、苦難の旅の末、竜王から麦の粒を盗み出し、そのために魔法で犬の姿に変えられてしまいますが、ひとりの娘の愛によって救われ、ついに祖国に麦をもたらすという民話です。

シュナの旅

-------------------あらすじ-------------------
目的地に着いたシュナは黄金の麦の穂をむしりとるも、途端に激しい衝撃と鋭い痛みに襲われる。歯を食いしばりながらも、走り森を抜け荒れ狂う海へ飛び込む。

シュナに開放された奴隷だった少女テアが彼の帰りを待ちながらも1年の年月が経過しようとしたところで、シュナはボロボロの状態で少女と再会を果たす。

シュナは記憶も言葉も名前も感情も失っていたが、テアの献身的な努力により、徐々に気力を取り戻していく。

嵐の過ぎ去ったあるとき、シュナはテアの名を声に出して呼んだ。その声を聞き、テアはシュナを抱いてせきをきったように泣いた。
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という大まかなお話の流れです。

誰かのために何かをする。
そして、今度は自分が誰かを助ける番だ。

It's my turn to do for others.

そんなコンセプトをこの物語から感じました。

さらに、これはまさに「回復の物語」
なにか、危機に陥ったとき、壮絶な経験をするも、長い時間をかけて、だれかの助けを受けながらも、その気力を回復していく物語でもあります。

こうした回復の物語から、私自身学ぶことがあるとしみじみ感じています。

人生はときに挫折や失敗などの苦しみから完全に逃れることは難しいから。

そんなときに腐らず、焦らず、地道な回復が必要になると思っています。

そのなかでは、日々の小さな進歩、変化を楽しむことを忘れないことも大切です。

物語の最後はこう締めくくられています。

シュナの旅は終わらない
谷への道は続く
困難は続くに違いない
けれども
その物語は
また別の話として
語られるべきであろう

シュナの旅

別の物語…そう、この「シュナの旅」のエッセンスを色濃く受け継いだジブリ作品は、1997年公開の「もののけ姫」です。

最後にもののけ姫の企画書の一部を抜粋します。

憎悪を描くが、それはもっと大切なものがあることを描くためである。
呪縛を描くのは解放の喜びを描くためである。
描くべきは、少年の少女への理解であり、少女が少年に心を開いていく過程である。

折り返し点

どんな長い嵐も終わりがきます。
青空が顔を覗かせ、そよ風がまだ少し吹いています。
過去は、くよくよする必要ありません。
失敗を抱きしめて、現在を祝福し、未来に託しましょう。

この投稿を読んでいただいた皆さんに幸あれ。👋

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