春のかほり
長かった冬が終わりを迎えようとしている。近所の公園へ行くと、どこからともなく花の香りに誘われる。
ふんわりと梅の香り。
来月からマスクとっていいんだって。
みんなどうするの?
小•中•高と3人の娘は、マスクをとることに抵抗があるという。本当に外して大丈夫なの?という不安。マスクなしなんて恥ずかしいという戸惑い。これが日常だから仕方ない。
大人も一緒だ。仕事でもマスクを外した仲間に「はじめまして…」なんて神妙な顔つきで挨拶して失敗したこともある。
人の顔を覚えることだけは自信があったのにな。見えていなかった、見ようとしていなかったのかもしれない。
これまでのようにニンニクをマシマシで食べちゃいけないことはわかるけど、新しい日常の適切な距離感なんて誰にもわからない。
クラスの子たちが半分以上とるような状況になったら考えるかな。でも電車の中とかはやっぱり嫌だよね。と次女、長女。ゆっくり徐々にでいい。
マスク!とるとる、すぐにとる。家の中でもずっと1人うるさい陽キャの中1長男。一番順応できるのはきっと彼だろう。
最近、靴を履いて歩き出した一歳次男。何より笑顔が大切なんだよ。と私たちに身をもって教えてくれる貴重な存在。
ずっと漂い続けていた春の香りの正体は蝋梅。
冬眠せざる得なかった感覚を呼び起こすには少し時間がかかるかもしれないけれど、ふっと鼻孔をくすぐる春の香りをぜひ楽しんで欲しい。
春はすぐそこまで来ている。
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