エモいね。谷中銀座
今日は、銀座をぶらぶら。と言っても向かった先は、谷中銀座。
JR日暮里駅から徒歩3分ほどの場所にある170mほどの商店街。何かのポスターで、美しい夕景に包まれた商店街の写真を見てから、ずっと来たいと思っていた場所。
下町育ちなので、こういう場所に来るだけでワクワクする。奥さんに「どこか行きたい場所ない?」と東京に来て間もない頃に聞かれ「巣鴨に行きたい!」と言った時の奥さんの、はっ!とした表情を思い出した。
新しいものに触れる機会が多い東京だからこそ、こういった景色が、より恋しくなったり、妙に落ち着いたりするものだ。
ここ東京?と感じるほどノスタルジックな情景を楽しむことができる。
室外機の上から街行く人を見守っている。ゆったりした空気と蚊取り線香の香りに癒される。
キョロキョロしながら歩くだけで、肩の力が抜けていく。
店の鏡越しに見はるかす景色も眩しく、街の奥行きが広がっていく。
たくさんの視覚情報。追いかけるも追いかけないも自由。何の目的もなくぶらぶら歩くといいさ。
と街が教えてくれる。
飴一筋で100年。来年が楽しみ。
昔、見ていた当たり前が、今は希少な景色。
今月、販売しているクロスワード雑誌は全て取り扱っていると思われる。入院したら必ず誰かが持ってきてくれるよね。
路地に入ると、お祭り騒ぎの人だかり。『 ひみつ堂 』東京一と言われているかき氷屋さんだそう。浴衣に身を包んだ女性が、何味にしようかな?と待ち時間も楽しそう。今度、奥さんと来よう。
猫の街と呼ばれていて、木彫りの猫が、商店街に7匹もいるそうだ。2往復したが、6匹しか見つけられなかった。
2匹の猫ちゃんの間から「俺も混ぜてくれよ!」とひと懐こい表情で覗いているプルートが、気になって仕方ない。こんな楽しみ方もあり。
どの店も、もっと奥にすごいものがあるんじゃないか?と思えるような雰囲気がある。雑多だけど、奥ゆかしくて面白い。
風鈴や江戸の夏の風物詩『ほおずき』も綺麗に色をつけて、無病息災を願ってくれている。
古くて、懐かしくて、あたたかい景色。感情を揺さぶられるものが、ここにはたくさんある。こういうのをきっとエモいと言うのだろう。
撮ることに夢中で、食べ歩きする時間もなくなった。次は、カメラを置いて食べぶらしよう。
この場所から、とても夕焼けが綺麗に見えるそうだ。その名も『夕焼けだんだん』。
何もかもエモい。谷中銀座商店街。
ふと立ち止まってゆっくりしたい時に、銀ぶらをぜひおススメしたい。