特別な日曜の朝食
小さい頃から大人になった今でも変わらず、平日の朝はどこかバタバタしていて、朝食はエネルギー補給な感じ。
小学生のころ、土曜の夜になると、近所の婆ちゃん家に親戚みんなで集まるのが楽しみだった。
大人は酒を飲み、子どもはゲームをしたり、夜食にオニギリを食べたりと、週末の夜ふかしは、大人の仲間入りを果たしたような、なんとも言えない高揚感があった。
深夜になるにつれ、子どもたちはみんな妙なテンションになり、疲れ果てるまで遊んで何度も父の背中に甘えさせてもらった。
日曜日は気のゆくまで寝て、興奮の余韻を引きずりながら目覚め、まどろみの中、どこからか香る刺激的な匂い。
カレー……💡!!
玉ねぎとセロリをあめ色になるまでバターでじっくり炒めて、そこにツナ缶とカレー粉を加え、さらに水分を飛ばすように炒める。
隠し味にマヨネーズとパセリをふりふり。カリカリに焼いたパンを半分に切って、こぼれ落ちるほどのツナカレーをのせて完成。
玉ねぎの甘みとスパイシーなツナ、セロリが絶妙なアクセント。今でも日曜に食べたい私の思い出の朝食。
大人になってからこの事を思い出し、母に作り方を教わった。えっ!あのツナとカレー?母は目を丸くしてビックリしていた。
今は5人の子どもたちに母から預かったバトンを渡している。
奥さんの日曜の朝食の記憶はウインナー卵。
日曜は、ゆっくり寝ているお母さんの代わりに、お父さんが作れる唯一の料理だったそう。卵と刻んだウインナーを炒め、醤油をかけ、アツアツのご飯にのせて食べる。
奥さんもバトンを引き継いでいて、私も何度か食べさせてもらった。これもまた素朴だけどアツアツの幸せな日曜の朝食。
子どもたちはどんな記憶が残るのだろう。
やはり、これは鉄板じゃないかな。
日曜の朝食の王様、サンドイッチ。
パンや具材も贅沢に使い、時間もかかるんだけど、手間をかけた分だけ美味しい。
具材は1種類でも嬉しいけど、3種もあったら、心飛び跳ね、喜び、庭駆け回る。
テンションあがるこれも幸せな日曜の朝食。
あと、これも忘れてはならない。
先週の日曜、7歳三女からお願いされた。
焼いてるときの匂いがたまらん。
弱火でじっくり焼きながら、油断してトイレ行ったりすると、たいがい焦げてるから気をつけて。
ホイップクリームやジャム、チョコレートソース、バナナとトッピングもまた美味。最後にメープルシロップをひたひたになるまでかける。
娘は器用にナイフとフォークを使い、愛おしむように私が焼いた形の悪いパンケーキを食べる。
これもまた甘く幸せな日曜の朝食。朝から甘いものを食べる背徳感は月曜日に先送りしよう。
子どもたちにどんなバトンが渡るのかな。
彼らが大人になったらぜひ聞いてみたい。
鮭と味噌汁と納豆とか和食だったりして…。
さあ、次の日曜何食べよう。
みなさんの特別な日曜の朝食は何ですか?