【読書感想文・「捨てる」思考法 結果を出す81の教え(出口治明 著)】思想・考え方を支配する側に立つ
Audibleで「「捨てる」思考法 結果を出す81の教え」を読みました。
本書を読んで思ったことは、「捨てる」ということをネガティブに捉えないことが大事と思いました。
むしろ本書でいう「捨てる」の意味は「更新する」だと思いました。
著者の推進することは、
従来の価値観、既成概念、偏見などの「今までそこにあった考え方」をニュートラルに見て、それらの論理性、合理性を見極め、それが自分の価値観、生活習慣、今の職場、などなど、に適切でなかったら新しいものに更新しよう。
と認識しました。
このことについて考えた時、「今までの考え方を変える、もしくは変えることを前提に考える」ことをしないという思考は、
思想や考え方、常識に支配されて生きている
ということのように感じました。確かに人は社会的動物なので、社会の基盤上で生きています。その基盤は、複雑な思想、習慣、政治などで出来上がったものだと思うのですが、「その中で生かされてる」というスタンスか、「今はその基盤上で生きている(基盤に変化を許容する)」と意識しているかで、その人の生き方は異なると思いました。
変化の速度がどんどん速くなる現代において、その基盤に影響する因子は、一つ一つの影響は小さいかもしれませんが、数が多ければ現代の基盤を揺るがすものになるかもしれません。現状を維持しようとしている日本社会が、さまざまな影響で「変えざるを得ない」状態になっているのは、まさにいい例のように感じます。
著者はダーウィンの「変化し続けるものが生き残る」という考え方の側に立ち、既存の思想・考え方を更新することで、個人としても社会としても新しい基盤を創造し続けよう、とおっしゃっているように聞こえました。
自分もその考え方には100%賛成です。
著者の考え通り、捨てるとは、その次に新しい何かを得る布石なのだと思います。その意味で「捨てる」は「更新」と近いと思います。そう考えれば、何かを手放すことに対する躊躇が小さくなり、日々新しい自分を創っていける、そう思った次第です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。