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【代表的日本人】 読書#155

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、歴史です。
今回”も”の方が、正しいでしょうか笑
しかも日本史!

ヘッダーは、kirakuさんの作品を使わせていただきました!
ありがとうございます!!


目次


基本情報

内村 鑑三 (著)
岩波書店 出版
1995年7月17日 第1刷発行

全208ページ
読書所要期間10日

本書も、バリューブックスさんで購入しました!!

私が本書に出会うきっかけ

これについては、明確なものを覚えていない・・・汗
しかしながら、これまで色々と本を読んできた中で、著者の名前や本書が出典として、あるいは本文で目にすることが多々あったように記憶している。

おそらく、
「そろそろ原典にでも当たってみようかなぁ〜」
といったノリで購入したのではないだろうか笑

私が思う、この本の本質

英語が堪能な著者が抱く日本人としての誇りを、「我が国民の長所」として広く外の世界へ知らせることが目的であると、著者自身が「まえがき」の中で述べている。

これを伝えるため、5人「代表的な日本人」として挙げ、説明している。
その5人とは、具体的に次の方々である。

  • 西郷隆盛(さいごう たかもり)

  • 上杉鷹山(うえすぎ ようざん)

  • 二宮尊徳(にのみや そんとく)

  • 中江藤樹(なかえ とうじゅ)

  • 日蓮上人(にちれんしょうにん)

私が感じたこと

天の王国

本書は、著者が上記5人について、その人となり・生き様について、どの人物もおそらく1冊以上書けるほどの大人物である中で、1冊に5人もまとめているから、ボリュームとしてはどうしてもショートになる。
しかし、要点を捉えて非常にわかりやすく解説しているものと私は大いに感じることができる、そんな内容となっている。

特に、
・西郷隆盛は、NHKドラマ「せごどん」
・上杉鷹山については、私が個人的に好きな人物の一人ということもあり、これまで本で何冊か読んできた
が、その内容と比較して、本当に端的に的確にまとめられていると感じる。
おそらく、これらの出典としても利用されているのだろう。

ちなみに、これまでの上杉鷹山に関する読書感想はこちら↓↓

このnoteでの読書感想を始めてから書いたものとしては、この一冊しか見当たらないことが、結構意外でびっくりしている笑
もっとあるかと思った・・・

さて、少し脱線したが、そのような構成の中に、ときおり著者の考え方に触れることができる。
その一つがこの「天の王国」という表現である。

「天の王国=幸せな世界」
と私は捉えたが、著者は、
「人類の歴史そのものが、この実現を図ろうとする一連の営み」
と言っている。

これには、衝撃を受けた!
私は歴史感で語るとすれば、これまでの人類の営みを「戦争史」であると考えてきたからである。
人類はいつの時代も、勝手に線を引き、その内と外で争ってきた。
それは今も続いて、無くなる兆しは少しも見えないと言っていいのではないかと私は考えている。
そうした考え方から私は戦争史と捉え、これが無くなる世の中を願う一人であるが、確かにそういう類の願いが存在するということは、天の王国への一連の歩みの一つなのかもしれないと思えた時、著者の考えに強い納得を覚えた。

封建制の功罪

私の個人的なイメージとしては、封建制に良いところなどほとんど無いと言っていい。
上意下達が徹底された明らかな主従関係により、人権もへったくれもない。
そんな印象を持っているのが、正直なところである。

しかし、これも著者の考えであると読み取ることができるが、封建制の長所と短所が両方示されていた。
ここで私は思った、考え直すきっかけとなった。

そもそも、「封建制に長所がある」のだと。

封建制の欠点を改めるために、立憲制を取り入れたとしているが、その代償として、

  • 忠義

  • 武士道

  • 勇気

  • 人情

といったものが、制度やその根拠となる、あるいはそれらを示す文書によって奪われたとしている。
翻せば、封建制には治める者と治められる者との人格的な結びつきが強かったということを言っている。
つまり、心と心のつながりが、全ての根本にあったと言うのだ。
確かに、私の「人権の全く無視された関係性」というのは、その時代を知らない、あるいは一面的な見方であって、善なる本来の人間関係のあり方として、こうした美しい形というものもたくさんあったのだろうと想像できる。

現代に目を向ければ、
・ハラスメント
・クレーム
・SNSでの誹謗中傷
など、とても心と心のつながりなど感じられない行為、関係性が横行している。
これでは、当時の素敵な封建制を知る人々にとって、
「それ見たことか!」
「封建制を無くすからそうなるのだ!」
とお叱りを受けるかもしれない。

立憲制において、
「本当に人から心が奪われたのか?」
「武士道は、今はもう過去の遺物なのか?」

立憲制の上に立つサムライ魂を、これから私たちが考え、実践し、先人たちに見せつけてやりたいものだ!

むすびに

以上、今回の感想については、主に著者の考え方にフォーカスしてきた。
しかしながら、本筋としてはあくまで5人の人物を取り上げて紹介するなかで、これらの日本人の生き様を通して日本文化を、日本そのものを世界へ伝えようとチャレンジしたものなのだろうと思う。

二宮尊徳については、何かで読んだことがある気がする。
記憶と記録にあるのは、少なくともこちら↓↓

いわゆる、「二宮金次郎」さんがこの方である。

中江藤樹については、正直はじめまして状態。
日蓮上人については、学校における仏教の勉強の中で出てきた記憶だけはある。

5本の指に入る人物であるということは、本書を通じて垣間見ることができたと考えている。

これらの人物を知ることで、日本を知る。
昭和初期まで生きた著者が、近代以前と現代を橋渡ししてくれた。
このバトンをしっかりと受け取り、未来へ活かしたい。


現代を代表する日本人を、内村鑑三はどう選ぶのでしょうか?
そして、誰を選ぶのでしょうか?

古い時代だから仕方ないと言えばそれまでですが、次の代表的日本人に、女性が一人でも入っていることを、私は期待したいと思います。

本日も、ご覧いただきありがとうございました!!

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