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【対人弱者の生存戦略】 読書#146

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、「被害から自らを守る術」についてと言えるでしょう。
それを『生存戦略』と表現されています。

ヘッダーは、JUNさんの作品を使わせていただきました!
ありがとうございます!!


目次


基本情報

瀬戸 裕紀 (著)
PHPエディターズグループ 出版
2023年10月1日 第1刷発行

全214ページ
読書所要期間8日

本書は、バリューブックスさんで購入していません!!
それはなぜか?
とても不思議で、素敵で、ありがたいお話しをこの後で!

私が本書に出会うきっかけ

noteを始めて、これまでに様々な方々と出会ってきた。

・私をフォローをしてくれる方
・私のマガジンをフォローしてくれる方
・スキをくれる方
・コメントをくれる方
・私の記事を取り上げてくれる方
・私の記事を見てくれる方
などなど。

著者は、そんな私の読書に関する拙い記事を必ずご覧になってくださる方の一人だ。
著者からお声がけいただき本書の存在を知り、なんと事実上著者から頂戴したものだ。

偶然で不思議な出会いから、こんなことになるなんて・・・
とても嬉しく、貴重な経験となった。

私が思う、この本の本質

いじめやハラスメントなど、周囲から加害される立場の人々が存在するということは、残念ながらすべての日本人、いや、すべての人類の知るところと言っても過言ではないかもしれない。

その一方で、私自身がいつ加害者側にまわってしまうかわからない、いや、実は気づいていないだけでもうすでに加害しているかもしれないと常に考えるべきであろうこともまた、認識しておくべき事実であろう。

実際に被害に遭われた方は、その間を、そしてその後も大変辛い思いで生き続けていかなければならない。
結果的に、自身の命を絶ってしまう方がいることもまた拭い去れない事実である。

しかし、被害を受けた(受ける)方は、生き延びるために様々なことを学び取り、考察を続けると著者は指摘する。
様々な経験から、自分を生かすためにどうすれば良いかということを考え抜くという。

かの徳川家康は、人生を次のように例えたと記憶している。
「重い物を背負って、遠くまで歩いていくようなもの」

その重い物を持って歩くのは、大変にしんどい。
しかし、何も持たずに歩く人よりも、スタミナや遠くへ向かうための心構え、心の強さがきっと根本的に異なるはずだ。
つまり、何も持たない人よりもずっとずっと強いのだろうと思う。
そして結果として、遠くまで歩き続けることができる。
到達する者は、重い物を持った人だけなのかもしれない。

本書は、そのような道のりを、
・重い物を背負ってどう歩くか?
・これから重い物を持ったときにどう振る舞うか?
つまり、この先をどう生きるのかの考察を一層深めさせてくれる。

そんな一冊であると、私は考える。

私が感じたこと

「対人弱者」の定義

「対人弱者」とは、なんと本書が初出造語だという。
ということはつまり、著者がこの言葉をつくったということだ。
確かに、聞いたことがあるようで無い言葉だ。

よって、この言葉の意味について、ある程度皆さんと事前に共有することが重要だろう。
本書P5に定義が著されており、これを見てその言葉の意味に納得する。

ポイントは、
『攻撃の標的として選択されやすい』
ということだ。

この『攻撃されやすい』と他者に判断されるには、どうやらある一定の傾向があるらしい。
あくまでもそれは目安であって絶対的なものではなく、攻撃をされても撃退できる人もいることだろう。

私は、その傾向を見て思った。
「あぁ、私にはあまり当てはまらないかも」と。

しかし、それは一方で攻撃する側である可能性、つまり、私自身がそれに当てはまる方を探している可能性を決して見過ごしてはならないと感じた。

当てはまらないから攻撃性があるのではなく、人は誰しも持っている性質であり、私もその傾向を本能的に判断して攻撃を他者に加えていると思うと、とても恐ろしい気持ちになる。
でもよくよく振り返ってみれば、やはり私は他者に攻撃したことがないかと言えば、全くそうではない。

「対人弱者」という定義を学ぶことで、私は逆説的に自分の弱さを身にしみて認識させられた気がしている。

無視と不服従

著者は、他者から攻撃された際の対処法として、『7つの戦略』を挙げている。
その一つがこれだ。

この言葉を見て、真っ先に思い出したのは、「マハトマ・ガンディー」だ。
彼を象徴する言葉は、厳密には『非暴力・不服従』
これについては、著者もやはり言及している。

特に『不服従』には大きな力が宿る。
一方で、大きな力を自分自身がそれに注ぐ必要があるとも著者は指摘するし、私自身もそう思う。
この点、やはりガンディーの凄さとは『不無視』にあるような気がしている。
彼は、面と向かってあらゆる人に立ち向かっている。
弁護士出身ということもあってか、毅然と意見の相反する人々に対峙することができる心持ちを徐々に身につけていった。
また、
「あなたの気持ちを変えてみせる」
「あなたに協力してもらう」
ということも言ってのけるほどの人物である。

しっかり受け止めた上で、それをスルー(無視)せずに打ち返す。
しかも、自分の想いをしっかりと乗せて。

『不無視』は相当の応用編だと思うので、我々一般は『無視』を有効に使う必要があるのだろう。
そして、自分で意思決定して行うことを、著者がメリットとして挙げている『不服従』。
これらは、非常に大きく強力な武器となり、盾となると感じた。

むすびに(まとめ)

本書は、強者が弱者を測るものでない。
また、弱者のみが読むべきものでもない。
全ての立場の者にとって有用である。

そもそも、誰が強者で誰が弱者かということは、時々刻々と流動する可能性がある。
仮に強者であったとしても、攻撃されることはある。
仮に弱者であったとしても、より弱者であろう人を探し出し、創り出し、攻撃することだってある。

「弱者は、学ぶ。」

これをどのように、悪い方ではなく良い方へ波及させられるかに及んでいる点で、社会全体にとってとても重要な考え方だと感じる。
また、弱者と自覚する者とそうでない者双方にとって、今を、そして明日をより良くしようとする勇気を沸々と湧き上がらせてくる。

本書を通して学び続けることで、きっとしなやかさしたたかさを手に入れることができる。


これまで様々な本を読んできましたが、内容もさることながら、その書き方が非常に独特で工夫されているなぁという感覚を得ました。
項目ごとにしっかりと整理されていて、一見、資格試験の勉強用教材であるようでいて全然異なる、とてつもない読みやすさがあります。
だからこそ、区切りやすさも感じました。
つまり、読み休むポイントも作りやすいということを感じます。
長く読んでいられない方、文章が延々と続く本が苦手な方にとっては、非常に読みやすい一冊だと思います。

私に本書自体と、その内容を惜しみなくご提供くださった瀬戸先生に、改めて心より感謝申し上げます。
拙い、的外れな感想かもしれませんが、どうかご容赦をw w

本日も、ご覧いただきありがとうございました!!

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