【明治維新という過ち】 書評#94
みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。
自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!
今回は、日本の歴史です!
「明治維新」と聞いて、みなさんはどんなイメージでしょうか??
※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。いつも、ありがとうございます!
目次
基本情報
原田 伊織(著)
毎日ワンズ 出版
2015年1月15日 第1刷発行
全319ページ
読書所要期間2日
購入先
本書ももちろんバリューブックスさんです!!
社会への貢献具合が半端ない!!
いつもありがとうございます!!
私が本書に出会うきっかけ
私は、吉田松陰や高杉晋作などが好きである。
よって明治維新というのは、私にとって大変に興味深いトピックである。
「日本の夜明け」として、どちらかと言えば肯定的に捉えられることが多く、私にとってもそういう受け取りをしている出来事であるが、タイトルを見て衝撃を受けた。
「確かに、そういった側面があるな」
「一面的な理解ではなダメだ、逆の立場も理解しよう」
そう思い、手に取ったものである。
この本の本質
「本当のところはどうなのか?」
これが本書における著者の出発点だという。
日本の現代公養育が、無批判に明治維新を「正義」と捉えていると指摘した上で、
明治維新がなければ日本は本当に植民地化されていたのか?
本当に近代化できなかったのか?
吉田松陰が主張した対外政策に忠実に従った大陸侵略に乗り出したことが正解だったのか?
こういった面を「総括」し、まずは”議論のテーブルに乗せること”が意図されている。
私が感じたこと
1点目 〜「歴史好き」ということ
論理の飛躍がある、あるいは、矛盾していることを承知した上で、あえて私の気持ちを書きたい。
先述したが、私は吉田松陰や上杉晋作が好きである。
そして、もっと時代を遡れば、直江兼続や上杉鷹山も好きである。
これらの名前を見れば、私は戦争やテロを称賛し、賛成する立場をとっていると見ることができるかもしれない。
しかし、私は武力に訴える現状変更は、決して肯定しない。
ただ、彼らの生き方として、考え方として好きな部分がある(多い)ということであり、その方々の歩んできた道の、その全ての行いを肯定しない。
歴史とは、極論「戦争史」であると言えるとしたとき、歴史が好きと言うことは、ともすれば人命を奪うこと、人権を奪うことを肯定していると考えることもできるかもしれないが、断じてそれはない。
だがしかし私は、
歴史が好きである。
彼らが好きである。
2点目 〜武士道
この言葉を日本人の精神として紹介し、世界的に広めたのは、新渡戸稲造の「武士道」という本であると理解している。
「武士道」では、キリスト教的世界の人々においても、日本人の精神性が伝わるよう巧みに書かれたものと私自身は捉えているのだが、この精神性は、果たして日本人皆が持っているのかと考えれば、それは当然に100%ではないと考えられる。
しかし、武士の家系では先祖代々通定する理念みたいなものとして受け継がれてきたものと思われるが、一方で明治維新周辺の時代においては、この武士道のかけらも持たない者達の暗躍と言えるほど、目に余る残虐な行動が本書で指摘されていた。
翻って、そういった人々にも仮に武士道の精神が浸透していたとすれば、そういった出来事が起こらなかったのだろうか?
武士はあくまでも武士だ。
仕事として、人を殺めたりする場合がある。
1点目にも通底するが、では、歴史好きであり、武士道をリスペクトする私は、人の道から外れているのか、外れていないのか。
繰り返すが、戦争もテロも肯定しない。
でもしかし、これら歴史やそこから生まれてきた日本古来の精神性を肯定的に捉えることは、いけないことなのだろうか。
自信がなくなってしまう。
むすびに
私は、人道に反すること、人権を侵害する行為の一切を肯定しない。
とすれば、歴史好き・歴史上の人物好きと言っては、これに反することになるのか?
とても考えさせられる一冊となった。
正直、全くもってすっきりしない。
思考が、延々ループする。
以上です。
私の読書史上、最大のモヤモヤ感が残っているかもしれません。
私は、戦争やテロが嫌いだが、自衛隊のとりわけ戦闘機を見ることが好きです。
これも矛盾になるのか、ならないのか。
本書において、明治維新に関することは差し置いて、反対側の意見を聞く・知ることの重要性については、ものすごく考えさせられるものとなりました。
とてつもなく学びになりました。
本日も、ご覧いただきありがとうございました!!
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