【大学・中庸】 書評#72
みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。
自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!
今回は、中国の古典です!
※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。いつも、ありがとうございます!
基本情報
矢羽野隆男(著)
KADOKAWA 出版
2016年2月25日 第1刷発行
全299ページ
読書所要期間21日
私が本書に出会うきっかけ
私は、論語が好きでこれまでも色々読んできた。
そろそろ四書全てを読んでみようと思い、大学・中庸と孟子を買った。
私が通っていた大学は、中庸の考えを重んじていたため、なんとなくこちらから読むことにしたw
この本の本質・言いたいこと
人は何のために生き、何のために学ぶのか?
これを求道した儒教学者たちが残そうとした、古くから現代に伝わる、いわゆる「古き良き」ことばたちである。
リカレント教育やリスキリングが重要視される昨今において、本当の学ぶ目的、学び続ける目的を読者それぞれに合った形で見出してくれるものとなるだろう。
私が感じたこと
1点目 〜二宮金次郎【大学 編より】
本名、二宮尊徳さん。
昭和生まれの私にとってはよく知っている存在である。
なぜなら、私の通った小学校にも銅像があったからだ。
令和生まれ、平成生まれの方はご存じだろうか?
その尊徳さんが読んでいたもの(銅像が手に持っているもの)が、実は「大学」だということ!!
なんということか!
全く知らなかった・・・w
私が同じものを読ませていただいているなんて、とても光栄である。
本書によると、尊徳さんは14歳で父を亡くし、16歳で母も亡くし、弟とともに生きるため仕事を夜中までしながら勉強もすることで、20歳になる頃には無事自立することができたそうである。
まさか、尊徳さんのお話が出てくるとは思わず、驚きのあまりここに書いている。
尊徳さんは、「推譲」(すいじょう)という考え方をよくされていた様である。
勤労と節制により生まれた余財で他者を豊かにするという考え方だそう。
今の「公助」や「富の再配分」に通じる考え方と言えるだろう。
推譲が進めば、おそらく世界は平和になる。
学問の究極の目的とは世界を平和にするためにあり、その学問の目的や方法を示したものが「大学」である。
まさに、尊徳さんはここから学び、実践に結びつけたのだろう。
2点目 〜君子の道は、費にして隠なり【中庸 編より】
「費」とは、見聞きできる道理・作用・現象。
「隠」とは、その作用・現象の内にあって、それを成り立たせる道理の本体であり、感覚では捉えられない隠れて微かなもの。
それぞれこういった意味合いがあるという。
「費」は、知り尽くせないほど広大でありながらも、その理は非常に捉えにくいということを説いてる。
しかし、これは日常レベルでは、夫婦の関係性から、つまりは日々の家庭の行いからその理をうかがい知ることはできると言うのである。
これを知って、私はマザー・テレサの一言を思い出した。
『家に帰り、家族を大切にしてあげてください』
世界平和のために何をしたらいいか?
という記者の問いに対する彼女の答えである。
世界平和とは、ある種未だかつて実現されていない極めて遠大な問題かもしれない。
しかし、家庭レベルでは日々十分に実践しうるものであり、その理をうかがい知ることはできると言う意味で、私の中では符合した。
儒教では、家族がまず安定していれば、国家やその政(まつりごと)が安定するというような基本的原則を持っていると認識している。
この言葉は、まさにこれを示すものだと感じる。
むすびに(まとめ)
大学は、政治から見る道徳
中庸は、道徳から見る政治
をそれぞれ説いている。
ということだそうであるw
ニュートラル生きること、つまり安定した心が正しい政治をつくり、安定した政治が人々の安定した心をつくる。
超簡単に言ってしまうと、こういうことをもっと詳細に説明してくれているものと考えている。
読んでみて、現代と非常に大きな乖離があるという感覚はない。
今読んでも十分納得する、そして、ためになる。
だからこそ、こうして800年近くも読まれ続けてきたのだろう。
以上です。
本書は「ビギナーズ・クラシック」と銘打たれている。
しかしやはりムズい!!
だから、この記事の内容は薄めw w w
これから何度もこられに触れていくことで、少しずつでも理解していきたい!
そう強く思わせる一冊でした。
ありがとうございました!!
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