【ホモ・デウス 下】 読書#139
みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。
自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!
今回は、「ホモ・サピエンス」の続編と言える作品です!
人類は、”サピエンス”を超えるのか!?そんなテーマだと考えます。
ヘッダーは、もつにこみさんの作品を使わせていただきました!
ありがとうございます!!
目次
基本情報
ユヴァル・ノア・ハラリ (著)
河出書房新社 出版
2018年9月30日 第1刷発行
全284ページ
読書所要期間 8日
本書も、バリューブックスさんで購入しました!
私が本書に出会うきっかけ
これまで、「サピエンス全史」上・下巻と、本書上巻を読んできた。
今回はその続き、つまり出会いはそれらと同様というか、連なっていることになる。
私が思う、この本の本質
こちらも基本的には、前回と同様ということになろう。
ただもう少し整理すると、
・人間の存在とは、「神」になった(を超えた)のか?
・あたかも神のような振る舞いを、私たちはしているのか?
私たち人類は地球上の、そして全宇宙の
・主人公のような理解や行動がないだろうか?
・そもそも本当に主人公なのか?
・仮にそうだとした時、主人公はこの先取って代わる可能性があるのか?
そんなことを考えさせられる。
私が感じたこと
この世の主体の変遷
人類が生じてから大変長い間、私たちは主に自然や神の言われるがまま、為されるがまま、それらに従って生きてきたと言えるのかもしれない。
しかも、日本的な考え方でいけば、自然すらも神であるのだとすれば、自然を含めやはり神がこの世の主体で合ったと言えるのだろうと思う。
しかし、科学が発達しあらゆる文化が発展した今、神のみぞ知る領域はもはや少なくなってきているのであろう現代においては、その主体が神から人間に移ってきているのかもしれない。
そんな人間の振る舞いを、著者が本書で明らかにしていく、客観視していくものである。
加えて、その主体は人間からさらに発展し、今や人間全体ではなく、一人ひとりへとフォーカスが移ってきている。
このプロセスと、今のあり様を著者は「人間至上主義」と表現していると私は受け止めた。
では、この「人間至上主義」とは一体何なのか?
これが、この先の私たち人間の今後の振る舞い方を考える上で非常に重要だと考えている。
この考察のヒントになるのが、現在までにおける「教育」の考え方に対する変遷だ。
つまり、
「全体に対して必要と考えるものを一斉に教え込む」
という考え方・手法から、
「課題を書く時が設定し、それを自らが探究しながらその解決策を図る」
という、ある種全く異なるアプローチがとてもわかりやすいと感じた。
つまり、著者が言うところの「自分で考えろ!」の時代がまさに人間至上主義のわかりやすいあり様だと指摘する。
自分で考えた先にある個人と個人の関係性は、すべての間で完全に一致することはあり得ない。
だからといって調整にするのをあきらめて、各人が各人の思うがままに生きていては、社会は成り立たない。
他者を尊重し、自分も尊重する。
これが基本的人権の尊重と日本では表現されていると思うし、非常に重要な、むしろ最上位概念と言っていいものだと認識していた。
とすると、確かにそこには人間以外の存在を抜きにして考えていると言えるのかもしれないと思うとき、私はやはり例外なく「人間至上主義者」なのだということを自覚した。
この先の未来、ホモ・サピエンスのゆくすえ
人間至上主義という、ある種「個人」に注目した現代は、いわば科学・テクノロジーを発達させることで神と決別するプロセスの始まりと言えるのかもしれない。
こうしてゼウスに近づいた私たちは、この先どこへ向かうのか?
これを運命づけるもの、いや、事実として決定づけるものは、AI等で活用されるアルゴリズムなのかもしれないと著者は指摘する。
それらを複雑に組み合わせることでその能力が存分に駆使されるAIは、もはや人間を凌駕しつつある。
特定の分野では、もう随分と前から当然に越えられているという認識があって久しい。
今後これらに人間の判断の一切が任せらるような時代が来るのだろうか?
そして私たち人間は、それがを歓迎するのだろうか?
おそらく圧倒的に多くの人間が、これを賛成するだろう。
としたときに、果たして人間にとって楽しい、幸せな状態になっているのだろうか?
今まさに進行するこの未来への流れは、不可逆的なものと言って過言ではないのだろうと私は考えている。
この来るべき未来を抗えないもの、悲劇として捉えるのは簡単だ。
それでもそうした状況の中で、私たちはどう生きていくのか?
そもそも人間としての私とは、一体何なのか?
これを見失った時、私たちは地球の主たる住人としての地位をアルゴリズムへと明け渡すことになるのだろう。
むすびに(まとめ)
人間とは何なのか?
人間と他の動物との違いは何か?
人間は、他の動物よりも自由な存在なのか?
人間は、他の動物よりも優れているのか?
これらをベースに、
人間には、本当に意志があると言えるのか?
あるとすれば、何に基づいているのか?
それは本当に自分の意志、自分で決定したものなのか?
といった観点で論が進んでいったように思う。
これはまさに、
・以前私が読んで感想を書いた『人間とは何か』や、
・この活動をする前に読んだ『「死」とは何か』に
通じるものがあると感じた。
その”通じる部分”について、皆さんにもお伝えしたいのだが、いかんせんそれを言語化してお届けする能力をまだ私は有していない。
これはあくまで、私個人の感覚的な部分から脱していないためである。
この「感覚」みたいなものが実は、自分自身が生み出していない可能性を著者はしているように思うのであり、その考え方が上記2冊に通じているという感覚である。
これらを踏まえて私たち現代人はこれからどう生きるのか、新たな旅の始まりである!
人間至上主義から次なるものへ、すでに移行していることを著者は指摘しています。
それを何主義と著者は主張しているか、ぜひご想像いただければと思います!
本日も、ご覧いただきありがとうございました!!