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【孟子】 書評#79

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、というか最近多めの中国古典です!
私の人生のバイブル「四書」関係です。

ヘッダーは、山根あきらさんの作品を使わせていただきました!
本作のテーマは「道はちかきにあり」

これは、孟子の中にある有名な一章です。
天下国家の安定、もっとミクロなところでは家庭など人間関係の安定は、その本質を遠くに見てしまいがちだが意外と近くにあるものだとする一節です。
とても味わい深い作品だなぁと思い、使用させていただきました。
ありがとうございます!!


目次


基本情報

佐野大介(著)
KADOKAWA 出版
2015年2月25日 第1刷発行

全255ページ
読書所要期間8日

今回からの取り組み

私が大好きで、ちょいちょいこの読書シリーズの記事で書かせていただいているコテンラジオ。

先日聞いている中で、衝撃の事実が伝えられた。
それがなんと、バリューブックスさんが利益度外視で出版社および著者を支援する取り組みをコテンラジオと連携して実施するとのこと。
具体的には、コテンラジオで紹介された本について、コテンラジオを経由して買うと、その代金の全額が出版社と著者へ寄付される仕組みとのこと。お金にならない人文に対する支援ということである。

素晴らしすぎる、コテンラジオとバリューブックスさん!!

ということで、読む本の90%以上をバリューブックスさんから仕入れる私としても敬意を込めて、バリューブックスさんから購入した際は必ずその旨とリンクを貼ることにしようと思います。

それがいったいなんの足しになるかは分かりませんが、まずはささやかでも行動したいと思います。

本書ももちろんバリューブックスさんです!!
いつもありがとうございます!!

私が本書に出会うきっかけ

論語・大学・中庸と読んできた。
私にとって「四書」最後を飾るのがこの「孟子」!

大学・中庸については#72で書いたので、”出会い”としては同じということになる。

この本の本質

人間観・政治観・歴史観といった哲学・思想をベースに、人々へ道徳を伝え、民衆が安心して暮らすことができる社会へと変革を希求するものであり、これを巧みな文章で著したものである。

優れた弁論術としても注目を集めるようである。

私が感じたこと

1点目 〜為さざる者と能(あた)わざる者

江戸時代後期、米沢藩主の上杉鷹山の言葉で私の大好きなものがある。

『為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり』

さらに上杉鷹山よりはるか遡ること戦国時代、かの有名な武将  武田信玄は、

『為せば成る 為さねば成らぬ成る業を 成らぬと捨てる人のはかなさ』

これらの言葉は、基本的には同じことを言っていると考えている。
全く不可能なものを”しない”のと、可能性があるのに”やらない”のでは、根本的に性質が異なり、
「まずはやってみよう」
「やればきっとできる」
「やる気の問題だ」

ということを伝えようとしているのではないかと考えている。

孟子の樑恵王編第7章でも同じようなことを言っている。
それがこのタイトルの言葉。
ここでは王様に対して王子が王道政治、つまり民のことを想い、道徳的な政治を行う心得を説いている。
「本当に民は幸せか?」
「民を想ってしっかり行動しているか?」
「やっていないだけのことはないか?」

と王は王子に指摘する。

孟子が生きたのは、紀元前372年〜289年。
おそらく上杉氏も武田氏も、この言葉を理解した上でのことなのではないだろうか。
2300年近い時を超え、現代へバトンが受け継がれ今に活きる。
この考え方を私は今後も大切にしていきたいと再確認した。

2点目 〜君子に三楽有り

人心編上の第20章であるこの章(上記タイトル)は、実は教育にものすごく関係の強いものである。
なんと、「教育」「英才」「育英」といった現代でも使用する言葉の出典であるということ!

君子には、三つの楽しみがあり、その一つが「教育」であると孟子は説く。
君子とは、人格の優れた立派な人といったん簡単に押さえていただきたいと思うが、この意味もまた、孟子を知ることで様々に奥深く捉え方が出てくるものと考えている。
ぜひ、直接ご覧いただきたいところである。

いずれにしても「立派な人」と俗に考えられる人にとって、他を導くということは、平和で安定した世の中を築く、それを続けるための重要な使命と伝えているのだと思う。

むすびに

本書を読んで、我が国へ強烈に与えた影響を感じる。

  • 五十歩百歩

  • 助長

  • 自暴自棄

  • 似て非なるもの

日頃私が使いそうなこれらの言葉の語源ということである。
このほかにも私の知らない言葉の数々があり、その影響の強さをその数からも思い知らされる。

論語をきっかけとして学び始めた四書。
とりわけこの孟子の興味深さをようやく認識した。

これから孟子に関しても、論語と並びどんどん深めていきたいと強く感じた。


以上です。

とりあえずこれで、四書に関して入門はすることができたかなぁと思っていますw
これから少しずつ、私なりのペースでこれらに対する学びを深めていけたらなぁと思います。

人生100年、焦らず少しずつ・・・w

ありがとうございました!!

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