【自分の小さな「箱」から脱出する方法】 書評#55
みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。
自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!
※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。いつも、ありがとうございます!
基本情報
アービンジャー・インスチチュート(著)富永星(訳)
大和書房 出版
2013年12月2日 第1刷発行
全268ページ
読書所要期間20日
私が本書に出会うきっかけ
娘が人間関係に悩んでると思われる時期があった。
何か力になってやりたい一心で、何が書いてあるかはわからないが、自分が捉える自分自身の枠組みから解放してくれる、その手助けをしてくれるような本がないか探し、手当たり次第に買ったうちの一冊である。
この本の本質・言いたいこと
ここまでド直球なタイトルはないのではないかと思うくらい、本質をまともに言い表している!
なぜ箱ができていくのか?
そして、その箱はどうしたら取り除くことができるのか?
これらを解決していくヒントを与えようとするのが本書である。
そもそも「箱」って??
それは、「自己欺瞞(じこぎまん)」だそうな。
では、「自己欺瞞」って??
それは、ぜひ本書を読んでお考えいただきたいが、以下の感想などを踏まえご想像いただければと考える。
私が感じたこと
1点目 〜相手を知ろうとすること
これが箱から出るための大きな要素の一つだと教えられた。
私は、これまで人間関係において、特に深い関係性の構築において「自己開示」がキーになると考えていた。
それはそれで間違いではないのだろうが、それだけでは不十分である、大切な側面を見逃しているということに気付かされた。
それがこの「相手を知ろうとすること」である。
言ってみれば私は、開示だけして、あとは”どう受け取るか”を完全に委ねていた。
当然に、受け取りての心を変えることはできないから委ねるしかないのであるが、より受け取ってもらえる工夫、つまり、私が相手に興味を持って常に接することが足りなかったように感じる。
人間とは不思議なもので、
相手が自分のことをどう”感じているか”を敏感に感じ取ろうとする。
これに対する工夫が、私に足りなかったことを知った。
2点目 〜自分を知るということ
Chapter13「自己正当化イメージ」から自分の高校の時を思い出した。
というか、私の人生において基本的にはこれに思い当たる節が多々あるので、まずはじめにこの時期を思い出したというのが正しい。
私はとある部活動に入ったが、競技レベル・個人スキルの違いから、最初は全然練習について行けず、休みがちになり、申し訳なさから部活メイトに引け目を感じ、全然馴染むことができなかった。
部活が終わるとサッサと家に帰った。
自主練や、部員間のコミュニケーションを深める人々を横目に。
苦しかった3年間。
何とか乗り切り卒部、そして卒業。
久々に部活メイトみんなで集まった時、私の最もダメなところが発動した。
自己正当化だ。
本書で言う箱に入っていることを、私は箱であるとは認識していなかったが、発言や行動の後、必ず後悔した。反省してばかりしていた。
言い換えれば何度反省しても、自分がピンチと認識すれば発動するのだ。
私の箱は、なかなか分厚くて大きい。
だが、長い人生。
遅きに失するということはないと自分に言い聞かせ、本書を読み進めた。
むすびに(まとめ)
本書を読んで私なりに感じる「箱」から出る方法は、
「相手のことを本気で想い、本気で行動すること」
ではないかと思った。
その瞬間、人はいつの間にか箱の外へ出ているのだと思う。
このことは、私の大好きな論語で言われるところの『徳』ではないかと感じている。
そして、これを積み重ねることで『矩を超えず』の段階へつながっていくのでは?感じた。
孔子の教え・考えがまとめられた「論語」
アドラー心理学の「嫌われる勇気」
D・カーネギーの「人を動かす」
これらには、全て本書に通底する考え方があるように感じる。
※「人を動かす」は、この活動を始めるはるか前に読んだ本である。
以上です。
前作#54を読むのにものすごい時間がかかったため、こちらも並行して読んだものですから20日という時間がかかってしまいました。
でも本来ならもっと短期間で読めると思います。
それほどに読みやすい本でした!
なんせ、カギカッコがたくさんありますから!
本日も、誠にありがとうございました!