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なぜ、メンタル病む人は「真面目、几帳面、責任感が強い」と言われるのか?

メンタル病む人は「真面目、几帳面、責任感が強い」なんて言われたりするけど、ちょっと違う。

そうじゃないと生きられなかったから、です。

幼い頃から価値観を押しつけられて育つと嫌でも真面目、几帳面、責任感が強くなります。

結局、「真面目、几帳面、責任感が強い」なんてなりたくなかったんです…。

どーも、うつぬけマンです。

うつ経験を歌で伝える講演活動で全国をかけまわり、10年で1万人超の心に寄り添ってきました。

現在は、うつやひきこもりの若者の居場所づくりをする団体の理事をしています。

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今日は少し重たいテーマですが、非常に重要な話をしたいと思います。

メンタルヘルスについて、特に「真面目、几帳面、責任感が強い」と言われる人たちが抱える苦しみについて、です。

なぜ、こんな話をするかというと、メンタル病む人の特徴に少し違和感を感じるからです。

多くの人は、メンタル病む人の特徴は「真面目、几帳面、責任感が強い」なんて言われます。

しかし、実際はメンタル病む人の多くは、「真面目、几帳面、責任感が強いようにさせられてきた」のです。


結果としては「同じこと」のように感じるかもですが、私たち経験者にとっては、「大きな違い」です。

要は、私たちは「やり場のない被害者」でも、あるのです。

多くの人が、このように感じているにも関わらず、表現ができずにモヤモヤしていると思いますので、私が勇気をふりしぼって代弁させていただきます。


▪️なぜ、メンタル病む人は「真面目、几帳面、責任感が強い」と言われるのか?


結論から先に言うと、そう言ったほうがメンタル症状と上手く結びつくからです。

たとえば、「気分が落ち込む」「憂うつ」「自分を責める」というような症状の背景には、

・真面目で頑張る人だから、できない自分に気分が落ち込む

・几帳面で白黒はっきりしないと気がすまないから、できない自分に憂うつになる

・責任感が強いから、できない自分を責める

といことがあるから、結果的にメンタルが病んでしまう。

確かに、間違いではありません。

しかし実際には、この性格になったのは自分のせいではなく、幼少期の親子関係や、育った環境によるものが多く、私たちには避けては通れない道でも、あったのです。

具体的に、「幼少期にどんな影響を与えられると、メンタル病む」ようになってしまうのでしょうか?

実際に幼少期が強く影響してメンタル病んだ私の例を、ご紹介させていただきます。

▪️幼少期の影響

「お前は大きくなったら一流になれ」
「強くて立派な大人になれ」
「いじめられるのは、お前が弱いから

これは、ほんの一例ですが、物心ついたころから、親に言われてきたセリフです。

私のように、幼少期に親や周囲の大人から「こうしなければならない」「ああしてはいけない」という強い価値観を押し付けられると、それに応えようとするうちに、自然と真面目で几帳面、責任感の強い性格になっていきます。

私は親から見離されないために、親から与えられたミッションをクリアすることが「生きる術」だと感じました。

だから、親を憎んだことはありませんし、むしろ必死で親を守ろうとしました。

この様子は、ドラマ「うつヌケ」第1話のモデルになっています。

幼少期から「良い子」であることを求められて育った私は、学校では好成績を維持し、家では親の期待に応えるために完璧であろうと努力しました。

しかし、その結果、私の心は次第に疲れ果て、社会人になった私は、ついに、うつ病を発症させてしまったのです。

私のようなケースは「レアなケース」だと思っていましたが、そうではなかった。

講演活動を通じて、寄り添ってきた多くの人が私とよく似た幼少期を送っていたのです。

ある心理学の研究によると、幼少期に厳しい環境で育った子供は、後に高いレベルの自己管理能力を持つことが多いですが、それが過度になるとメンタルヘルスに悪影響を与えることがわかっています。

たとえば、アメリカ心理学会の調査によれば、幼少期に過度なストレスを受けた子供は、成長してからもうつ病や不安障害を発症しやすいことが報告されています(※1)。

このように、メンタル病む人の背景には、「真面目、几帳面、責任感が強いというようにさせられてきた」という現実が潜んでいることが多いのです。

▪️まとめ

いかがでしたか?

「真面目、几帳面、責任感が強い」と言われることは一見すると褒め言葉のようですが、その裏には多くの苦しみが隠れていることもあります。

これらの特性が「そうじゃないと生きられなかった」結果であることを理解した上で、自分を大切にすることが必要です。

この記事を読まれた方の中には「人のせいにしているだけ」と感じられた人もいるかもしれません。

しかし、先にもお話ししたとおり、私たちは別に親を憎んでいるわけではありません。

それどころか、親を守ろうと感じます。

「親のせい」ではなく、「できないのは自分のせい」と感じ、いつも苦しんでます。

「育った背景の現実」と、「心の苦しみ」がギャップとなり、私たちは病んでいくのです。

これは私の個人的な考えかもしれませんが、うつ病を脱出するには、やはり、うつ病になる前の自分ではなく、うつ病という経験を糧に新たな自分へ生まれ変わる必要があるのです。

結局、私たちは、「生きなおすことが必要になる」のです…。

今回も、最後までご覧いただきありがとうございました。

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うつぬけマン


(※1)American Psychological Association, 2020

(※2)NIMH, 2022

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