「肉体的な疲れ」と「うつによる疲れ」の違いを理解する:その原因と4つの対処法
突然ですが、“こんな疲れ”を感じていませんか?
・体が疲れていないのに何か疲れる。
私もそうでした。
べつに仕事が忙しいわけじゃないし、運動をしたわけでもないのに家に帰ると、ひどい疲れを感じてソファの上から1歩も動けない。
結局、そのまま朝まで寝てしまう。
そのとき、私は「うつによる疲れ」が忍び寄っていることに気づけなかったのです…。
どーも、うつぬけマンです。
うつ経験を歌で伝える講演活動で全国をかけまわり、10年で1万人超の心に寄り添ってきました。
また、私のうつぬけエピソードはドラマのモデルともなりました。
今日は「肉体的な疲れ」と「うつによる疲れ」の違いについて“経験者目線”で解説させていただきます。
先ほどもお話ししたとおり、私自身も過去にうつ病を経験し、その中で感じた疲労感の違いについて深く考える機会がありました。
数々の専門家書を読みあさり、「あの苦しみの正体」を知ることができたので、ぜひ、あなたにもシェアしたく、記事を書くことにしました。
この記事では、「肉体的な疲れ」と「うつによる疲れ」の違いについて、わかりやすく解説し、「どのように対処すれば良いか」をお伝えします。
この記事を読めば、「肉体的な疲れ」と「うつによる疲れ」の違いがひとめでわかります。
また、「肉体的な疲れ」と「うつによる疲れ」の見分け方を知ることができ、「うつによる疲れ」への対処を手に入れられます。
よかったら最後まで、一緒にご覧くださいね。
▪️「肉体的な疲れ」とは?
肉体的な疲れは、身体を使いすぎたときに感じる疲労感です。
たとえば、長時間の労働や激しい運動の後に感じる疲れがこれに当たります。
肉体的な疲れは、適切な休息や睡眠を取ることで回復します。
多くの場合、数日間の十分な休息で完全にリフレッシュすることができます。
▪️「うつによる疲れ」とは?
一方で、うつによる疲れは、単に身体を休めるだけでは回復しないことが多いです。
この疲れは、脳内の神経伝達物質の分泌の乱れや、ストレスの影響によるものです。
脳生理学者で医師の有田秀穂先生は、「身体的ストレスと精神的ストレスでは脳内で通る経路が異なる」と述べられています。
ここで有田先生の著書の中から、「脳内のストレス経路が、どのようなルートをたどるのか」を、ご紹介させていただきます。
少し難しい話しになりますが、これを知っておきだけで理解度が10倍変わってくるので、頑張ってついてきてくださいね!
・脳内のストレス経路
肉体的ストレスは視床下部から下垂体へと通る経路を辿りますが、精神的ストレスは視床下部から脳幹・縫線核へと通る経路を辿ります。
この縫線核には、セロトニンという神経伝達物質を分泌するセロトニン神経が存在しています。
セロトニンは、感情の安定や幸福感に関与する重要な物質です。
しかし、精神的なストレスが続くと、このセロトニン神経の働きが阻害され、結果的にうつ病やパニック障害などの精神的な病気が発症しやすくなるそうです。
「うつによる疲れ」が、「肉体的な疲れ」と違うのは『脳内のストレス経路が違う』という明確な理由にもとづいているのです。
肉体的な疲れと、うつによる疲れの違いを理解いただけたところで、次は2つの疲れの見分け方をご紹介します。
▪️「肉体的な疲れ」と「うつによる疲れ」の見分け方
・肉体的な疲れの特徴
短期間で回復する:通常、十分な睡眠や休息を取ることで数日間で回復します。
身体の疲労感が中心:主に筋肉の疲れや体力の低下を感じます。
活動後に現れる:激しい運動や長時間の労働の後に疲労感が強まります。
・うつによる疲れの特徴
長期間続く:休息を取っても回復せず、長期間にわたって続きます。
精神的な疲労感が中心:無気力感や集中力の低下、感情の不安定さが特徴です。
日常生活に支障をきたす:仕事や家庭生活に悪影響を及ぼすことがあります。
2つの疲れの見分け方を知っていただけたので、いよいよ「うつによる疲れへの対処法」を4つ、ご紹介させていただきます!
▪️「うつによる疲れ」4つの対処法
1. 早めの受診
うつによる疲れは、早期の診断と治療が重要です。もし、2週間以上続く疲労感や無気力感がある場合は、心療内科や精神科を受診することをお勧めします。
2. ストレス管理
ストレスを減らすためには、リラクゼーション法や趣味の時間を増やすことが有効です。瞑想や深呼吸、軽い運動などもストレス軽減に役立ちます。
3. 健康的な生活習慣
規則正しい生活習慣を心がけることも大切です。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠は、精神的な健康を維持するための基本です。
4. 支援を求める
家族や友人、同僚などに自分の状態を話し、サポートを求めることも重要です。周囲の理解と支えが、回復の大きな助けとなります。
▪️まとめ
いかがでしたか?
肉体的な疲れとうつによる疲れは、その原因も対処法も異なります。
肉体的な疲れは短期間で回復するのに対し、うつによる疲れは長期間続くことが多いため、早めの対策が必要です。
私自身もうつ病を経験し、その中で学んだことを少しでも多くの人に伝えたいと思っています。
あなたも自分の心と体の声に耳を傾け、無理をせずに適切なケアをしていきましょう。
今日の記事が、少しでも皆さんの役に立てば幸いです。
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うつぬけマン
参考文献:『脳からストレスを消す技術』有田秀穂著、サンマーク出版