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本の内容を忘れてしまう

図書館で三浦しをんさんの「まほろ駅前狂騒曲」を借りた。

Amazonでの評価が高かったからである。

読み始めてしばらくして、「あれっ、これって読んだことある本かも?」と感じた。

登場人物に既視感があったのである。

話の内容は見事に忘れていたので、初めて読むように楽しめたが、

こんなにも記憶は薄れるものなのか!


決してつまらない内容ではなく、一気読みする位には面白かったのだが、そんな本でさえストーリーを覚えていないのね。

今回の本の場合、作者、題名という情報がありながら忘れていたとは、、、。

三浦しをんさんの箱根駅伝を扱った「風が強く吹いている」は、2回読んだし、好きな箱根駅伝のことだからストーリー展開は覚えている。

今まで沢山の本を読んできたけど、作者と題名の情報だけでは、内容を思い出せない忘れてしまっている本は沢山ありそうだ。

図書館の本棚で見た村上春樹さんの「海辺のカフカ」、「スプートニクの恋人」、ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」、吉田修一の「パークライフ」等上げだしたらキリがない。

さらに読んだことさえ忘却の彼方にいってしまった本たち。

ここで疑問に思う。

内容を忘れてしまった本の読書体験は現在の何かの役にたっているのだろうか?


読書している時は、楽しい時間だったのだろうが、完全に記憶から抜け落ちていることに脱力してしまう。

めちゃくちゃ評価が高い「カラマーゾフの兄弟」でさえ、読みはした。

でも頭の中の残っているのは、父と子供の狂騒だけだ。

とても何かを学んだとは言えない。

小説を読むとは、何かを学ぶためではなく、ただその時に楽しければ良い!


という、結論でもいいのではないか。

今回の本のように二度も楽しい時間が過ごせたのだから。



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