「怒られることが怖い」うつ病マンへ。怒りの正体がわかってコワくなくなる?お話
「怒られるかなって思っちゃうんです、日野さん。いつだって誰かに怒られる気がする」
「誰に怒られるんですか?」
「親とか」
「親は実際に怒ってきますか?いや、ちょっと待ってください、それって仕事とかパートナーとの話で親関係なくないっすか?」
「あぁ…でも自分は絶対、だれかに怒られるって思っちゃうんですよね」
うつヌケハック担当者、株式会社イメジンの日野成美です。
前回の記事はこちら💁♀️
今日は、うつ病マンの重要な思考傾向「常に誰かから怒られないかおびえている」ってアレについて語ります。
冒頭の会話を、私は何回も、複数人のうつ病マンと繰り返してきました。
私も経験した!もー、ずっと怒られるってことに備えて生きてきた!
うつ病もしくは抑うつ傾向にあると「誰かから怒られる恐怖」「怒られないために自分を予防的にdisる」という脳内アクションがエブリデイ発生。
統計的には、心配事の9割は起こらないのですが、
うつ病マンは発病の前段階でモラハラや人格否定を日常的に受けていたことが多く、マジで「だって本当に怒られるんだもん(事実)」だったりします。
そして、それは環境が変わり人が変わっても、延々と続く。
いないはずの仮想敵に備えて、ずっと「なにをしても怒られる」とおびえ続ける。
実際問題、怒るって、どんなことなのか?
自分の怒りも他人の怒りも、「怒」が怖くなくなる、つきあっていけるうつヌケメソッドを2回に分けてお届けします!!
自分の価値が他人から保障されてないと安心できないから、怒られるなんてあってはいけない。
「怒られるかも」「なにをやっても怒鳴られる」というような想像は多くの場合、脳の危機管理能力が暴走して発生するものだと考えられるそうです。
子どもの頃、生殺与奪の権が自分にない時代に、一挙手一投足やよかれと思ってやった言動をこっぴどく怒られたトラウマ、つまり児童期のいじめや毒親によるハラスメント体験が根っこにある、と私は推察しています。
ここにうつ病マンの特殊な自尊心、価値観が関係してきます。
自分に価値や尊厳を見いだしていないうつ病マンは、他人からの評価をアイデンティティのよりどころにするもの。
他人の役に立ってる自分はOK、それ以外はクソ。
他人の役に立っているとは、相手が笑顔かつハッピーでいる状況をキープすることです。そのためにはどのような犠牲も惜しみません。
相手のハッピーのために自分のコンディションを犠牲にする、そんな人って結構多いのではないでしょうか。
で、「ハッピー」の真逆が「怒」。
ネガティブなハイテンション状態で、火山爆発もかくやのエネルギー放散で周囲にダメージを食らわせます。
うつ病マンの多くは「相手を怒らせないために、相手のケアをする」ことを重要視。
相手の感情のケアをしない、という選択肢がコマンドに用意されてないこともあります。
結果ある程度、他人の怒りをコントロールしたりケアしたりできた成功体験があるから、「自分の身を守るために、怒られないようにしよう」と空気を読みまくって笑顔をふりまいて、イヤなのに話を聞いてあげて、同調して共感してぐったりします。
めんどくさいけど、仕方ない!と。
だって自分の価値は「怒られない、いい子」であることでやっと最低限保証される。
だから、そんなうつ病マンのまわりには、感情のコントロールができない、他人からケアされることが必要な人が集まってきてしまう。
私も、怒りやすい相手をいかに怒らせないか調整するデスゲームを20年以上続けてきました。
相手が怒るのは、自分の対応が悪いからだと思っていたからです。
で、自分は嫌われたり怒られたりするのが当たり前だと思っていたので、人間関係は長く続いても1年。
「すべての人間は、自分に危害を及ぼしてくる可能性がある。だから、怒りを避ける人間関係構築が優先される」
今思えば、そう当時の脳みそは考えていたのだと思います。
自分が何かに対して怒ることを許していませんでしたし、たとえ身を守るためであっても、怒りはダサいと思っていました。
それくらい、「怒る人」はめんどくさかった。
怒る人がなんで怒るのか、ぜんぜんわかんなかった。
脳科学と心理学の結論「怒りの正体」
で、そもそもなぜ人間は怒るのでしょう?
うつヌケのためにアレやこれやの情報収集をして、私が得た答えは!
【結論】怒りたいから怒っている。
感情とは、外部および内部の刺激(ストレス)に対して脳が「反応」することで発生する感覚のこと。
この反応を変えたり、抑制したりするコントロールが人間は可能です。
つまり、怒ってる人間は怒りたくて怒っているのであり、怒ることをみずから選択している。
怒りは100%本人の責任であり、周囲がどんなに気をつかっても、本人が怒りたかったら怒るもんなんです。
本人は怒りをコントロール可能である、と言うのが現代の心理学や脳科学の結論です。
悟りの境地……?
いいえ、科学とストレスマネジメントです。
なお、PMDDやPMS、更年期障害などホルモン障害で、この感情コントロールがうまくいかない場合もあります。
これはほぼ物理的問題!ホルモンバランスと脳のコンディションの関係だから、婦人科や泌尿器科に相談だ!
「俺を怒らせるお前が悪い」というロジックももちろんあると思うのですが、あくまで科学的には、怒りはその人の責任。
だから、一応科学的には、怒られる側にはまったく落ち度はないんです。
ただし、指導・訓戒目的の「叱責」は恩恵以外のなにものでもありません。
ありがたく受け止めるのがいいと思う!(ちなみにストレスマネジメントの本で「デキるビジネスパーソンは怒りをエネルギー源として活性化に使う」って書いてあって、あえて怒りを活用するっていうパターンを使ってる仕事人も多いんじゃないかなあ)
大人になってたとえば、お客様や上司、お取引先、同僚などから怒られることがあるかもしれませんが、そんな時は、
よかったねぇぇぇぇぇええ(涙)
あなた愛されてるんだね、よかったね!!
いや、怒るってすげーエネルギー使うから、大人になって赤の他人を怒ったり叱ったりって、ふつうしないんですよ!
大人になって怒られたら、そこにあるのは8割、愛!悪意あるクレーマーとかでない限り!
怒る側はなにを考えているのか?主な4パターン
さて、せっかくなので怒る人の主なパターンを4種類紹介しまっす!
①なんとなくイライラして怒りたい
→だいたいのオーバーワークの大人がこれ!怒るのが好きな人種がなにかに怒ってるのは、愛煙家がタバコ吸ってるようなもん!
怒りは脳内のアドレナリンを分泌して一種の快楽状態にするから、まぁ合ってるんだけど!マネジメントスキル的には、自己の感情を暴発させるのはクソですが、セルフコントロール的には怒りを活用するのは全然アリです。
相手を従わせるために怒ってることも多いですね。
怒ってる本人の心身が活性化するメリットがある一方、周囲が凍りつくというデメリットを持ち合わせます。
②規定違反や倫理違反があり、やむをえず叱る
→世の中のマネジャーや管理職が頭を悩ませているのがコレ。
やむをえず叱る場合に、怒りをこめず訓戒をしのばせて淡々と叱るやつね。ぶっちゃけ一番怖いやつね。
こちとら怒りたくて怒ってるんちゃうねん。現代では企業がコンプライアンスやガバナンスを無視したら続いていかれへんねん。
③トラウマや古傷をえぐっちまった
次回詳しく書く予定なんだけど、インナーチャイルドやPTSDが関連しているパターン。
本来ピピ美と同じくらい怒り耐性がある人が瞬間湯沸かし器ポプ子状態になって、キレキャラと化し、その後もねちっこく怒りが湧いてくる場合は過去のトラウマをえぐった可能性が大きいです。
怒った?怒ってないよ。
④不安を誘発してキレる
「怒り」は、刺激に対する反応の1つです。
不安が募りつのって「怒り」という形で爆発することもあります。
ふだん怒りをガマンできる人がキレちゃったり、耐えて耐えまくった人が爆発しちゃったりするのは、たいていコレ。
この場合は不満やイヤんを感じたらすぐに「NO」と伝えることで回避可能。
あと、怒ったほうが状況改善に効率的なこともある。
他人が怒られてるのを見るのがイヤというあなたへ
でもね。
だいたい、うつ病マンは賢くやさしく賢明ないい子が多いので、本人自身は滅多に怒られないんですよね。
問題はアレですよ……
自分以外の他人が怒られてると、こっちも辛くなるからイヤだ、ってアレ。
同僚とか後輩が同じフロアで叱られてると、こっちまで具合悪くなってくるアレです。問題は。
HSP、エンパス体質に顕著ですね。
私も他人が怒られてると、なぜかこっちまで落ち込んでくるので(HSPエンパスあるある)長らく苦しい思いをしました。
怒られてる本人ケロッとしてチョコ食ってるのに、こっちはげっそり疲れちゃってココアすら飲めない、みたいな!
怒りが生存や業務に必要な時も、もちろんあります。
「怒り」は怒ってる本人の選択の結果。
怒りどかーんは、実際問題、ショーの演出以外のなにものでもありません。
あなたが事実ベース、なにも悪いことをしていないのなら、っていうか怒られてるのが他人なら、完全に怒ってる側の自己責任です。
われわれ、無関係!怒らせておこ!
HSPが覚えとくと人生がラクになる、他人が怒られてるときに実施する対策がこちら!
・透明な壁、バリアーを張るイメージをする
・「自分のことに集中しよう」と自分の体の感覚に全集中する
・「う〜ん、怒ってますね。いよいよヒートアップしてきました。これはどうやら、数値を間違えたためのようですよ」と実況中継をして冷静さを保つ
まぁ、いろいろ語りましたが、最後にすげー身もふたもない話をしちゃいます。
そもそも、怒られたからって死にはしません。
そのことをわかっているので、怒られ慣れている人は親父の雷が落ちてもケロッとしています。
たしかに怒られることはめんどくさいし、周囲がダメージ喰らうけども。
だいたい、怒られたって死なない。
だから、怒られたって大丈夫。
そして、よりよく生きるために、怒りが必要な時もある。
そもそも怒りって、なんか悪いものじゃないの?って話は長くなったから次回することにしまーす!
次回、怒る側の話するよ!「なぜ人はマジでねちっこく怒るのか〜インナーチャイルド説ってどうよ?」の予定。
お楽しみに!
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