見出し画像

【放送後記】#2 心配性を軽くする:いくら心配しても発狂しない

心配性が心配症になるとき

心配は誰だってしますから、それ自体は恐れることはありません。しかし、心配することに対して恐れが出てきた時は要注意です。「心配すると発狂しちゃいそうだから心配したくない」という状態は、心配が重くなってきている証拠です。心配をすることを心配してしまっているこの状態は、「メタ心配」とか「タイプ2の心配」とか呼ばれたりもします(←マニアックな話ですが)。でも、心配で発狂することはないことは放送でお伝えしたとおりですので、安心してください。

心配症を散ろうするときのポイント

クリニックなどで重い心配症のセラピーをするときは、さきほどのメタ心配について最初に取り上げます。つまり、#1(心配が止まらない)と#2(心配で発狂)について介入します。心配に対するこれらの思い込みは「ネガティブなメタ認知的信念」と呼ばれています。心配事の内容について話し合うというよりは、心配の仕方について話し合うというのが、セラピーのポイントになります。

心配との付き合い方を変えれば気楽になります

心配は何かを解決したときには活性化される「認知の連鎖」です。この連鎖は同じフレーズやイメージが繰り返されますので、途中で「同じだな」と思えたら距離が取れると思います。私は同じ思考内容が繰り返し現れたときは「水戸黄門が始まった」と思うことにしています(←伝わらない世代が多いかも)。または、「ドラえもん思考」と割り切ります。ドラえもんって、話の内容は毎回違いますが、大枠で見ると同じ展開ですよね。のび太がいじめられて→ドラえもんに頼って→道具を借りて復讐して→変なことにも使い始めて→天罰的なエンディング・・って感じです。心配も大枠のストーリーは人それぞれでパターンがあるようですので、「ドラえもん思考だ!」と気づけるといいかなと思います。

いいなと思ったら応援しよう!

今井正司|こころラボ
心理学の知識を楽しくご紹介できるように、コツコツと記事を積み上げられるように継続的にしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。