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【放送後記】#4 身体は「今ここ」なのに頭の中はタイムトリップ?

「今ここ」に意識を向けることが難しい時

 何か好きなことに集中しいている時って、とても気持ちいいですよね。でも、集中力が散漫になっていたり、嫌なことに意識が向いてしまう時は、何とも言えない不快感が身体を覆っていきます。嫌なことって、結局は「最悪な事態を想定している未来のこと」 or / & 「悲しみや怒りに震える過去の出来事」のいずれであることが多いのではないでしょうか。私たちは、そんな未来のことや過去のことなどを考えたくないし、考えない方がいいに決まっていることは知っています。でも、考えてしまうので厄介なんですよね。「こんなことは考えたくない」という逃げのモーションを素早くとるために、YouTubeをかけっぱなしにして音だけを聞いて寝込んだり、ゲームをしたり、さまざまな「気逸らし」を試みます。効果は十分ではないですが、気は紛れますよね。でも、この気逸らしも効果が感じられなくなってきます。そんな時は「逃げのモーション」ではない状態で、堂々と気逸らしをしてみましょう。どうせ、YouTubeを見ているなら楽しもうとしてみてください。救いはYouTubeにあるんじゃなくて、未来や過去から逃げずに、今を楽しもうとするあなたのスタンスにこそあります。刺激が強い娯楽は気を逸らせやすいですが、徐々に日常の何気ないもの(つまらないもの)に意識を優しく向けてみましょう。観葉植物や公園の木々を優しい視線で眺め続けていると、「こんな状態で辛いよな・・頑張ってるよな」と「今ここ」の自分自身を慰める気持ちが出て、こころに少しだけ余裕が出てきます。

どうしても辛い時は「ちゃんと休む」ということに集中する

 心理学の知識をいくら知っていても、辛い時は何をしても、何をしなくても辛いものです。あまりにショックな出来事があなたの身に降りかかった時は、心理学を使って戦う必要はありません。体がふわふわしたり、心臓に冷たい血液が流れるような感覚があったり、涙が溢れてきたり・・・心を観察しても理解できないことを身体がヒントを出してくれます。その時は休むことが大切ですし、誰かに何度も辛い気持ちを聞いてもらってもいいんです。
 このラジオでは、ココロが軽くなるようなスキルをたくさん紹介できればと思いますが、ワザは本当に辛い時は使えない時が多いです。それゆえに、日頃から使っておくことが大切にはなりますが、今の辛さをどうにかしたい場合は、「上手な休み方」をまずは模索してください。心理学者の人だって辛い気持ちになるように、また、心理学を教えている人でも邪悪なココロで他人を追い詰めていることに無自覚なように、どんな心理学の知識をもっていても、辛い時は辛いですし、自分を他人を傷つけたりして、ワザが使えないものです。誰かに話してそっと癒してもらうことが一番の特効薬ですが、辛い時は誰も話す相手がいないと思いがちです。もし、そのように感じたら、カウンセリングを受けてみる勇気を持ってみてください。


心理学の知識を楽しくご紹介できるように、コツコツと記事を積み上げられるように継続的にしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。