12時間でモダンカリグラフィーはどれだけできるようになるか?
筆ペンで描くおしゃれなカリグラフィーは12時間でどこまでできるようになるかの実験も残り1時間半のところで、当初目的のゴールのレベルは達成できたので、最後は思いっきり背伸びして格言カリグラフィーにトライしてみた。
結果はかなり上出来で、個人的には大満足のレベルにまで到達。
12時間チャレンジとして結果は良かったけれども、実際は非常に多くの試行錯誤を繰り返した12時間だった。そこで総括として、時系列にやってきたことや失敗、反省などもまとめてみる。
そんな試行錯誤より、短期間でモダンカリグラフィーを習得する方法を知りたい方は下記の学習法のまとめ記事を参考にしていただきたい。
スタート地点の文字レベルとカリグラフィーに挑戦する理由
カリグラフィーに挑戦する前の文字レベル、自分の普段の文字がどの程度かと言えば、至って普通。書道やペン字を習った経験は無い。小学校の習字と書き方の授業止まり。
ミミズほどひどくは無いが、別にキレイというほどでは全然無い。
普通に他人でも読める程度。筆ペンを使うのは冠婚葬祭の袋に名前を書く時だけで、いつもうまく書けなくて残念なことになっている。
つまり筆や筆ペンを扱うのは非常に不慣れな状態からのスタートである。
そんな状態から、ここまでできたらいいなというゴールは以前のnoteにも書いた。
手書きメッセージを書く時に添える一言を、筆ペンで書いてインパクトを出せたら嬉しい。ただそれだけの理由。
感覚的には英語の筆記体で自分の名前が書けるとどれくらいいいことがあるか?に近いが、いざというチャンスに備えて12時間を投資してみることにした。
▶12時間チャレンジ開始:筆ペンに慣れる(約2時間半)
手元にあったぺんてるの筆ペンと、下サイトからエレガント書体で筆ペンに慣れるべく、基本ストロークとアルファベットの練習をする。
短時間でわりと簡単に基本のアルファベットが書けるようになったものの、イマイチ自分の求めているフォントと違うことに気づき悶々とする。
▶開始後2時間30分:デジタルフォントをアナログで書く(約2時間)
ステキな筆記体フォントを探し、書けるように練習開始。
・Hatachiフォント→15分で挫折。
どういう文字が筆ペンで書けるかを身を以て痛感させられる。
・Khinta Scriptフォント
→1時間45分ほどで書けるようになる。
アルファベットを何周か練習して書けるようにした後、書きたかった英単語のThank youとHappy birthdayを書いてみるが、違和感が半端ない。
内省モードに入り、自分が書きたいのはアーティスティックな飾り文字だと気づき、飾り文字の作り方をステキなフォントを分析しながら手探りで模索。
ここから激しく迷子になり、探しものを見つけるため非常の多くの時間を費やすことになった。
▶開始後4時間30分:飾り文字にチャレンジして失敗する(約15分)
なんとかステキなフォントの解析をして飾り文字を作るポイントを洗い出して、実際に飾り文字を書いてみること15分。
全く躍動感がなく、グダグダ感が漂っている文字に呆然とする。
そこからPinterestで何時間も探しに探しまくって、やっとFlourishという単語に出会う。
▶開始後4時間45分:筆文字もしゃもしゃFlourishing開始(約2時間半)
これぞ、まさに自分が書きたいと思っていたアーティスティックでもしゃもしゃのカリグラフィー、Flourishing。
素晴らしく解説してくれているサイトも見つけてチュートリアルを読み込み、練習してみること2時間半。
明らかに前回よりそれっぽくなってきた。
▶開始後7時間30分:基本に立ち返り、Flourishingする(約3時間)
基本に立ち返り、アルファベット大文字小文字をすべてチュートリアルで書かれている通り練習して、1文字1文字の統一感が得られる感じになる。
そして、最後に書きたかった2つの英単語をもしゃもしゃに書いてみる。
これがメッセージカードにサラリと筆ペンでかけたら十分じゃないだろうか。と思えるところまで何とか持っていけた。
格言カリグラフィーに挑戦
かなり背伸びをしてセンテンス単位でのFlourish Calligraphyに挑戦。
昔から自分のお気に入りだったこの格言を書いてみることにする。
まさに今やってることってそうだよなと、思いながら練習をすすめる。
さすがにセンテンスとなると単語数が多いので、どこで改行するか、どうレイアウトするか、どこにFlourishingを入れるかでバリエーションはいくらでも広がる。実際にシャープペンを使って手を動かしながらラフデザインを考えるのは楽しいが、結構時間がかかる。
さらに出来上がったラフデザインを筆ペンで書いてみて微調整したり、練習したりすること約1時間半。単語と違い、長い文になると失敗する確率も増えるので、書き直しが多発。思った以上に時間がかかった。
そして、最後にまっさらな紙に清書。
一発でうまく書けたけど、このひとつを書き上げるのに15分かかっていた。びっくり。
12時間チャレンジ最後のトライの結果はこちら。
プロの人から見たら、まだまだかもしれないけど、12時間試行錯誤しながら、独学でここまで書けるようになったのは、個人的には大満足。楽しみながら、ちょっぴりスキルアップできたので、いいおうち時間の過ごし方になったと思う。
まとめ
カリグラフィーは歴史もあり、西洋書道と言われるだけあって、基礎知識や基本スキルを習得する「道」はすでに体系化されている。筆ペンで書くモダンカリグラフィーもしかり。
ここまで12時間やってきて、今更ながらに思ったのは、最初からモダンカリグラフィーのオンラインコースや教習本を使って練習したらよかったのかもしれないということ。そうすれば、もっと短時間でここまでできたのではないかという気もしている。
今回12時間で個人的には十分満足できる結果が出たと思っているが、実は手を動かしている時間が約12時間であって、試行錯誤で調べたり、参考作品を見たり、考えたりする時間はカウントしていない。こういう紆余曲折は楽しいけれども時間がかかる。これが独学で何かやる時のメリットでもありデメリットでもある。
今回はもうタイムアップだけど、もう少し先に進んでみたいなら、カラーの筆ペンを何色か使ったカラーブレンドしたアートみたいなカリグラフィーや、デジタルのカリグラフィーなんかも挑戦してみるのも楽しいかななんて考えている。
まあ、いざという時に手書きでステキな文字を書くという想定なので、これからはお出かけのときにはいつも黒の筆ペン1本持ってさえいればいい。
チャンスが広がる可能性に期待しておこう。
■あわせてよく読まれている記事もどうぞ