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首の前側を伸ばすストレッチ①胸鎖乳突筋。

首の前側を伸ばすことの重要性について言ってるひとがいました。

神経、血管、気管、内分泌腺など、首の前側には重要なものがいっぱいあるそうです。

それに、私が最近言ってる「前側短縮理論」で考えてみても、

首の前側が短縮してると、頭が前に前に行こうとして、結果的に背中側がこります。

自覚症状の出やすいのは、背骨の神経があって、重力に負けまいといつも頑張ってる背中側。

首の後ろ側は大事、とはよく言いますが。

首こり、頚性神経筋症候群の話でも、首の後ろ側の筋肉な名前はいっぱい出てきます。

でも、短縮しやすいのは、猫背や巻き肩で縮こまる前側かもしれません。

自覚症状あるのが後ろ側の後頭下筋だろうと、僧帽筋だろうと、

原因は前側の胸鎖乳突筋や舌骨上筋群・下筋群などにあるかもしれないという話です。



首の前側でとくに目立つ筋肉は胸鎖乳突筋です。

美容にも関係する筋肉で、田中みな実さんや中条あやみさんのような芸能人が、胸鎖乳突筋をケアしてると言って話題になってました。

胸鎖乳突筋をケアすると、首がシュッとして姿勢が良くなって、顔が小さく見える感じです。


そんなことを考えながら、胸鎖乳突筋を揉んだり、リンパマッサージをしてました。

すると、迷走神経がめちゃくちゃ刺激されることがわかりました。

迷走神経というのは脳神経の一つで、自律神経の副交感神経と関係があると言われてます。

例えば、あくびをすると刺激されます。

目のまわりをこすったり、鼻の奥を意識して呼吸したり、耳の穴を開くようにあくびをしたり、

顔の前側を刺激すると、迷走神経が刺激されやすいです。

迷走神経は横隔膜や胃腸のほうまで伸びてます。

呼吸や胃腸の働きとも関係が深いです。


迷走神経をリラックスさせると、副交感神経が働くようになって、

身体が休まったり、免疫力が上がったりするそうです。

逆に、迷走神経が緊張してると、交感神経が優位になって、

疲れが溜まったり、免疫力が下がったりするそうです。

つまり、顔の前側とか、鼻の奥、耳、噛み合わせ、首の前側、

そのへんに問題があって緊張してると、自律神経が乱れていろいろな不調につながりうるということです。

ですので、首の前側は積極的にケアしていきたいところです。


胸鎖乳突筋は、迷走神経から枝分かれした副神経という脳神経に支配されてるので、

迷走神経と相互に影響しあってると思われます。

単純に胸鎖乳突筋がこってる、こってないでなく、

つねに自律神経の問題とセットで考えないといけない、ということではないでしょうか。

「このストレッチ、マッサージのやり方は、効くけど、自律神経を興奮させてしまうかもしれない」みたいに。

首の状態、刺激に対する感受性はひとそれぞれなので、みんながみんな同じやり方をするべきではないのだと思います。

やってみて「なんかシンドクなったな」と思ったら、なるべく優しいやり方に変えてみるとか。

首は繊細なので、そういう配慮が必要だと思いました。



胸鎖乳突筋を伸ばすストレッチ。

首を後ろに反らしたら、首の前側が伸びる、というものでもないかもです。

冒頭の首の前側を伸ばしたら良いというリンクの話では、「顎を天井に向かって伸ばす」と言ってます。

後ろというより真上に伸ばすイメージです。

それはたぶん多くのひとがやったことあると思うので、(そしてあまり変化はなかったと思うので)ちょっと違うコツを考えました。


「整骨院などで行われる頸椎の牽引は真上ではなくて、少しななめ前に向かって行う。すると、頸椎が伸びやすい。」

と最近言いました。

首を伸ばす体操、オンドリ体操も、少しななめ前に向かって伸ばします。

そうすると、背骨が伸長しやすいです。

これを胸鎖乳突筋のストレッチに応用してみます。

顎を上げて、天井方向に伸ばすのでなくて、少し前方向に伸ばします。

少しななめ前の天井方向に伸ばします。

すると、胸鎖乳突筋が延びやすくなる感じがします。


顎をグイグイもちあげていくというよりかは、

顎の代わりに、鼻を意識して、鼻を少しななめ前の天井方向に伸ばします。

顎を意識するとどんどん顎が上がっちゃって頭が反り返るけど、

顔の中心の鼻を意識したら、顎がどんどん上がっちゃうことはありません。

前側をうまく伸ばせてたら、顎は上げなくてもいいくらいです。

首のシュッとしたひとは、顎を引くのが上手。

首の詰まったひとは、顎を引くのが苦手で、頭が前に出て顎が上がってしまったりします。

そういうことを考えれば、首の前側の短縮を治すのに、顎を上げたら良いとは限りません。

顎を引いてなお、首の前側が長く使えることが大事です。


少しななめ前に向かって鼻を伸ばす、以外にもう一つポイントがあります。

胸を下げる、です。

胸を持ち上げて鎖骨が上がると、鎖骨と顎の距離が短くなって、胸鎖乳突筋が伸びにくくなります。

なので胸を下げます。

最初は背中を丸めるくらいの意識です。

良い姿勢、良い姿勢、と意識すると、胸が持ち上がって、胸を張る感じになる場合があります。

しかし、これはいかにも頑張ってる感じで、疲れるし、首のシュッとした感じもぜんぜん出ません。

胸を張らずにさりげない感じで姿勢を良くするのが大事なのだと思います。


いきなり顎を引きつつ首の前側を伸ばすのむつかしいので、段階を踏むといいかも。 

・胸を下げておく。

①顎を天井に向かって伸ばしてみる。

②顎を少しななめ前の天井に向かって伸ばしてみる。

③鼻を少しななめ前の天井に向かって伸ばしてみる。

④顎を上げずに、鼻を少しななめ前の天井に向かって伸ばしてみる。

⑤顎を引いて、鼻を少しななめ前の天井に向かって伸ばしてみる。

という風に段階を踏みます。

①は誰がやっても首の前側が伸びると思うので、その感覚を維持したまま、顎を引いていきます。

最初は④をやったら良いと思います。

顎が上がりもしないし、引きもしないくらいです。

顎をシッカリ引くのは、いきなりやるのには難易度が高いです。


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