浅草

都民なら1度は食べて欲しい!認知度低めな東京の郷土料理3選!


様々な文化が入り乱れる現代、食の文化を多様化を続けています。

イタリアのパスタ、アメリカのピザ、最近だと台湾のタピオカなど、様々な海外の食文化が日本に伝わり、今では日常の一部と化しています。

もちろん、人々の食の選択肢が広がり、食というコンテンツがどんどん大きくなっていってるのは嬉しいですが、1つ、危惧していることがあります。

それは、「日本独自の食文化の喪失」です。

先日、同年代の方と話した時
「アサリって美味しいよね〜深川飯とかさ」
「え?深川飯って何?」
「え??」
※深川飯については後に記述

って会話をして、日本の食文化がパスタなりタピオカなりに押されて消えかけてるのかなと感じました。

食に携わる身として、日本の食文化「郷土料理」はもっと認知されるべきだと思い、日本の郷土料理、今回は「東京都の郷土料理」ついてまとめてみました。


東京都の郷土料理


特に何の印象も無く、「そもそも郷土料理ってあるの?」ってイメージの東京都の郷土料理ですが、実際ちゃんと存在します。

有名所だと「もんじゃ」「ちゃんこ鍋」「くさや(れっきとした東京都の郷土料理)」等ありますが、誰もが知ってるであろう料理を紹介してもあんまり意味無いので、ちょっとコアな所を紹介していきます。

1.深川飯(深川丼)

農林水産省郷土料理100選に選ばれた料理で、アサリやハマグリ等の貝類に、油揚げやネギ等の野菜で作られた汁(味噌汁等)をかけて作られる丼で、同じ具材で炊き込んだご飯を深川飯と呼びます。

江戸の深川は海に面しており、漁業が栄え、アサリやカキが沢山捕れたので、それらは深川名物とされていました。

そこで忙しい漁の合間に飯にぶっかけたらすぐ食べれて、栄養も満点だったので漁師めしとして浸透していきました。

そういう歴史なので、元々はぶっかけの深川丼が主流でしたが、時代の流れと共に明治時代頃から徐々に深川めしが主流になっていきました。

東京都でもたまにガストが期間限定で出していたりしてましたが、それはあくまでもメインではなく期間限定商品。

現在昔から深川めしを中心に扱うお店はたった2店舗のみとなっています。

・深川宿本店

・深川宿富岡八幡店

都民なら是非一度食べていただきたい一品です。


2.べったら漬け

日本橋の大伝馬町宝田恵比寿神社例祭の市に、百姓さんが飴と糀で漬けた大根を浅漬と称して売り始めたのが最初とされています。

その正体は生のダイコンを塩で軽く下漬けした後、米麹に漬けた浅漬けのお漬物。

たくあんと似ていますが、たくあんは元々は干した大根に調味液を浸して作り、塩分濃度も高いので保存が効きますが、べったら漬けは水分が多く塩分濃度も高くないので保存性は高くないです。

べったら漬けは麹の効果で甘く、水分量が多いので瑞々しく、パリッと、サクッとした歯ごたえが特徴のお漬物となっています。

当時は麹が高級で、その甘さ、味わいから徳川慶喜も好んで食べていたという逸話も残っています。

お漬物屋さんや百貨店、品揃えが多い所や高級系のスーパーでも売ってたりするので入手難易度は低め。

何処かで見かけたら是非一度手にとってみて、たくあんと食べ比べしてみると面白いと思います。


3.どぜう料理

現代で言うと「どしょう料理」で、とあるお店の初代越後屋助七が、享和元年(1801年)に、浅草の地にめし屋「駒形どぜう」を開いたことが発祥(知ってる人なら誰でも知ってる超有名店)。ちなみに「どじょう」を「どぜう」と表記したのもこのお店。 

その昔、江戸の頃”たんぱく源”は大変貴重で高価でした。そこで、庶民に栄養のあるものを食べて欲しいと考えたのが、当時安価だったどぜうを使った”どぜう料理”でした。 

・どぜう鍋(丸鍋)

駒形どぜうが発祥の料理で、どぜうを丸々薄い鉄鍋に並べ、葱をたっぷり乗せて食べるというもの。

作り方は、まず生きたどぜうに酒をかけて臭みを取り、甘味噌仕立ての味噌汁で煮こみます。こうして下ごしらえしたどぜうを薄い鉄鍋に並べて作ります。

また、どぜうの頭と骨を取った「骨抜き鍋」という、丸鍋よりも食べやすく仕上がっている鍋もある。

・柳川鍋

丸々ではなく開いたどぜうにささがきのゴボウをみりんと割り下で煮て卵でとじたもの。

どぜうのクセ・臭みが卵で包まれマイルドになり、どぜう料理の中ではかなり食べやすい部類の料理。

ちなみにこれをご飯に乗せたものは「柳川丼」と呼ばれます。


どぜう料理に抵抗がある場合は、柳川鍋や骨抜き鍋など、クセが少なめの料理がオススメです。



まとめ

食の多様化により、昔から伝わる日本食の存在感がどんどん薄くなってきていると思います。

特に食が多様化している関東の20代以下は、自身の都県や地域伝統の食を知らない、という人もかなりいると思います。

土地の食文化を知ることで、今住んでる地域の歴史がわかったり、様々な気づきがあって面白いと思うので、興味があったら是非調べてみてください!

今の若年層が伝統の食文化を知り、後世に伝えて伝統や文化を引き継いでいただければ幸いです!


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小松直生@ikuzeee
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