受動的な育児のススメ
子どもの人生を豊かにしてくれるもの
それは遠回りだと私は思っています。
先日読んだ本に
これにつながるおもしろい事が書いてありました。
主体性が重んじられる現代において
受動的というとよくないイメージがありますが、
「passive 受動」と「passion 情熱」は、
どちらもラテン語の
「pati 苦しむ」から派生した英語なのだそう。
つまり
苦しみを受けいれ乗りこえることに情熱をもつ
ということ。
「passive 受動」の中にはそんな「能動」が含まれているそう。
これを知ったとき私は
“子どもの育ち”もまさにこれと同じだなと。
人生は思いもよらない困難の連続ですが
誰かが助けてくれたり、さまざまな感情を体験しながら道を彩っていくように、
遠回りは子どもの人生を豊かにしてくれます。
だから
“失敗は極力さけて最短ルートで育つ方がいい”
“発達の停滞やおくれは意味がうすい”
そのように思ってしまうのはとても勿体ないのです。
「子どもを信じる」という言葉を昨今よく聞きますね。
その言葉の真意は
遠回りでも正しさや方法を教えずに
あなたならそれを糧にできるよと待つことではないでしょうか。
つまりそれは、
転ばぬ先の杖を出さずに
子どもの後をついていく勇気をもつこと
そして子どもにとってはこれが
“最大のエール”です。
それには大人の根気と勇気がいります。
だからそういうスタンスで子どもと向きあうと
いつの間にか大人の心さえも鍛えられ、しあわせが深く広がっていくのです。