現代育児のキーワード“観察力”
近年は育児界隈でもさまざまな教室が登場し
「赤ちゃんにとって心地よいだっこ」を習う教室も多くあるそうで、
だっこも習う時代なのだなと不思議な感覚だったりします。
そんな育児の流れをみて思うことは、
そういった枝葉の方法をレクチャーするだけで“根底にある課題”に向き合わないことには、お母さんたちの苦悩は次々にうまれ、
その都度だれかのハウツーを拝借したところで育児は立ちゆかなくなる…
そんなふうに思うのですね。
そこで私は、お母さんご自身の心地よい感覚に意識を向けてみることをおすすめしています。
なぜなら自分の感覚が鈍麻になっていると
たとえわが子といえど“自分以外のヒト”の心地よさや、いい塩梅を思いばかるのはむずかしくなりますし、
反対に自分の感覚が磨かれるほど、子どもが求めることや、子どもの状態もおのずとわかってくるからです。
共働きで、心身ともに酷使し、ママのワンオペ育児も当たり前‥
そんな過酷な現代の育児事情のなかで“ママの感覚”は置きざりになり、
自分で感じたり考えるよりも、どこかのだれかの方法や、アプリが教えてくれるそれっぽい正解に従いたくもなりますよね。
そしてさらにストレス社会のなかでマイナスな感覚にとらわれているうちに
笑顔や感謝、リラックスだったり、そういった人間にとって欠かせないプラスの感覚から遠ざかってしまうことは、母親に限らずあるものです。
こういった背景が「赤ちゃんの心地よいだっこがわからない」
その令和の需要としてまさに浮き彫りになっているのだろうと思います。
お母さんがリラックスする時間は結果的にお子さんに還元されますから、育児に迷ったときこそ思いきってご自身を癒す時間を作ってみてください。
音楽、食べ物、お気に入りのリップやアロマなど、そういったちょっとしたことでいいので、自分のすきを密かに大切にしてみてください。
これは私もお子さんたちの発達トレーニングをさせていただく際に、
まず私自身の感覚に意識を向けていること
をとても大切にしていたりします。
自身の状態がアンバランスだと無意識的にエネルギーを浪費し、お子さんを観察するチカラが鈍るからです。