「ぱ!」の小さな発見者
最近、息子の語彙に新たに加わった言葉がある。それは「ぱ」。元はといえば「葉っぱ」のこと。私たちが何度も繰り返し言っていたからだろう、その「葉っぱ」という単語が彼の中で咀嚼され、最終的に「ぱ」という形で出力されるようになった。
この新しい「ぱ」を手に入れてからの息子は、まるで小さな植物学者のようだ。朝の庭では、露に濡れた草木を指差しながら「ぱ!」と叫び、屋内に入れば家にある観葉植物にも同じく「ぱ!」。さらには、彼のお気に入りの絵本に描かれた緑多い森のシーンに至っては、指を伸ばし「ぱ、ぱ、ぱ!」と連呼する。
彼のこの行動は、言葉がどのようにして学ばれ、どのようにして意味を成すのか、その過程を目の当たりにする貴重な体験だ。また、彼がどれだけ自然と触れ合うことを楽しんでいるかが伺える。葉っぱ一つを取っても、それがどれだけ多くの物語を持っているか、私たち大人も見習わなければならない部分がある。
毎日が「ぱ」の発見で、息子の目を通して見る世界は、常に新鮮で、常に驚きに満ちている。私たち大人が忘れかけていた、このシンプルな喜びを、息子は私たちに思い出させてくれるのだ。