夏の思い出6(支援学校小学部勤務時代)
前回は、中国からやってきた生徒たちとの夏のお話を書かせていただきました。
こうやって書いていると「自分も人生がんばってきたやんか」と慰められます。生きている言い訳を書き連ねているようなもんです。
みなさまにはお付き合いいただき、感謝しかありません。
今から20年ほど前、私は高等学校から(特別)支援学校に転勤することになりました。
長男にASDの診断がおり、
「どうせ仕事をするのなら、せめて自分の子育てに役に立つ仕事をしたい」と、支援学校に転勤希望を出したのでした。
もともと高等学校教員免許しかありませんし、「支援学校高等部」への辞令をいただいていたのですが、なんと、4月に初出勤をすると、
「小学部の人数がどうしても足りません。小学部に入ってください」と言われびっくり仰天!
けれども「小学部」は性に合っていたようで、私の教員生活の中で最も楽しく充実していた時期でした。
小学生だった我が子らには、「母ちゃん転勤して優しなった」と言われました。
小学部の夏はやっぱり水遊び!
そんな小学部勤務時代の夏の一等賞は何といっても水遊び!
大きなプールに入ったり、ビニールプールで遊んだり。
水遊びは楽しくて子どもたちも大喜びなのですが、実は先生たちはハラハラドキドキです。
いつ事故が起こるかわかりませんから、厳密に役割分担をして臨みます。
緊張感を保ちながらプールに入っているというのに、私はやらかしました。
プールの中で、子どもと間違って男性の先生の手をつないでしまったのでした😆
男性の先生
「あの、ボクの手なんですけど…」
私は何もなかったような顔をして、「あら、間違えました?ごめんなさい」とパパっと謝りましたが、顔は真っ赤だったと思います。
ギンギンの太陽にごまかしてもらいました。
プールといえば、水着への着替え中に
「せんせいだいじょうぶ?」事件もありました🤣
詳細は以下の記事でございます。ちょっと、いや、かなり恥ずかしい記事ですが…。
小学部の夏は研修!
高校と違って部活動がない分、夏は比較的余裕がありました。その間に、たくさんの研修が組まれます。(全員絶対参加ではありません)
私は支援教育を学ぶために転勤したので、役に立ちそうなものはできるだけ参加しました。
ひとつは「支援学校教員免許」取得のための講座。教育センターで実施されます。約ふた夏で必要な免許が取れました。なんせ支援教育について素人同然で転勤してきたものですから、大変勉強になりました、が、講義が長すぎてオシリが痛くて痛くて。
そして「臨床動作法」。
初めて聞くことばでしたが、先輩に誘っていただいたので参加してみました。
「臨床動作法」というのは、ひとことでいうと、体を通してこころの動きを改善しようとする心理療法の一種です。(全然わかりませんよね。)
AIではこのように説明されていました。
確かに、自閉症等のお子さんにリラクゼーション効果や、気持ちをコントロールする力をつける効果があるように感じました。
我が子にも家でやっていたのですが、普通にマッサージをするよりも気持ちが良いようで、よく「動作法やって」とせがまれました。
そして、「心理発達検査」。WISC-4やKABC-2の講習を受けに新幹線に乗って行きました。あのときは家族や親戚が練習台になってくれました😆
その他、「教材・教具の手作り法」や、「構造化と視覚支援の方法」などなど盛りだくさんの研修が受け放題でした。
小学部の夏は、家で我が子とお菓子作り!
小学部に来てよかったな~としみじみ思いながらやっていたのは、家で子どもたちとお菓子や料理作り。
小学部の子どもたちが作れるお菓子を探して、いろ~んなものを我が子と一緒に作りました。
そして、手順を写真にとって、できるだけわかりやすいレシピを作ります。
小学部のお子さん全員がレシピを見てその通りにできるわけではありませんが、少しでもやることの見通しが持てれば楽しく参加できる子どもが増えます。
最近、もう三十路の我が子に、「昔はよくお菓子作ったよな~」と言われました。
よし、また作ろうではないか。
小学部勤務時代の夏は楽しい思い出があふれてきてしまうので、もうこの辺で終わりたいと思います😆
次回は「高等支援学校勤務時代の夏」の予定です。