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「常識も正しさも求めるな。」
竹内薫著・「99.9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方」を読んだ。
サイエンスライターとして活動する著者が書いたこの本は、
科学の世界だけじゃなく自分たちが過ごしている世界も仮説で出来ていることをわかりやすく教えてくれる。
例えば、
・飛行機がなぜ飛ぶのか?は完全にわかってはいない
・全身麻酔はなぜ効くのか?は全くわかっていない(仮説すらない)
・マイナスイオンが身体に良いなんて誰も認めていない(実態も不明)
等々、多くの人が当たり前に思っていることはまだ解明されていないものばかりなんだ。
つまり日常は、「とりあえず今はこの仮説で大丈夫でしょ。」
ってもので溢れかえっているんだ。
常識なんてただの仮説に過ぎない。
だから、常識はいつかひっくり返る可能性が十分にある。
だって常識=仮説なんだからね。
常識=仮説だとわかれば結構物事の見方は変わると思うんだよね。
変わるというか、縛られないでいられるでしょ。
ハッキリ言えば、ただの仮説に縛られているなんてバカなんだよ。
だから、一つの常識(仮説)に縛られるんじゃなくてもっと色んな常識を知ること・もっと疑うことが大切なんだ。
仮説でしかない世界を確定したものとみなすのは、単なるごまかしにすぎません。それは精神の「死」を意味すると言っても過言ではありません。
って書いてあったけどまさにそのとおり。
常識だから、
あのひとが言っていたから、
みんながそう言っているから、
親が教えてくれたから、
そんな理由で物事を確信して疑いもしない奴は何回も書くけどバカなんだよ。
常識も、
あの人やみんなの意見も、
親の教えも、
全部仮説なんだよ。
もし、その仮説を信じたいなら肯定的な意見ばかりみて安心するんじゃなくて反対意見に目を向けるんだ。
反対意見も取り入れれば信じている仮説がもっと浮き彫りになってくるからね。
それに、自ら批判精神をもって物事をみないといけない。
常日頃から「なぜ?」を大切にして疑問を持ち、
多くの人が当たり前のように受け入れている常識を見直すんだ。
今の常識はある意味、今の正しさとも言える。
でも上述しているように常識は仮説なんだからいつかひっくり返る。
ということは、正しさだってひっくり返るんだ。
昔の正しさが今は通用しないように、簡単に世の正しさなんて変わる。
当時の常識である天動説を否定し地動説を唱えたガリレオは、
今でこそ偉人として認めらているけど彼が生きていた時は変人・狂人扱いだった。
昔の狂人が今は偉人なんだ。
これがわかれば、正しさを追い求めるなんて超くだらないことだとわかる。
今の常識や正しさなんてすぐに手のひら返すんだ。
今、影響力のある人の意見を聞けば正しように聞こえる。
でもそれは、今勝っている人が今の正しさを言っているだけ。
今勝っている人の意見が絶対なんてことはありえないんだ。
常識や正しさに縛られないためにはどうしたらいいのか?
この本では、仮説を絶対視せずに常にグレーゾーンで観ることが大切だと書いている。
白い仮説は、同時代の大部分の専門家が正しいと考えているもの。
黒い仮説は、ほとんどの専門家がまちがいだとみなしているもの。
そしてグレーな仮説は、専門家の意見がわかれるもののこと。
常に白と黒の間に立つことで、偏って縛られずに一歩引いて考えることができるんだ。
じゃあ、グレーゾーンで観るにはどうしたらいいのか?
それは、間主観性を持つことだ。
間主観性とは、主観と主観のあいだを意味する言葉。
簡単にいえば、相手の立場になって考えるというだけのもの。
自分の仮説とあなたの仮説は一致しないかもしれないけど、
自分とは別の仮説も理解しようとすることが大切なんだ。
さまざまな意見を相対的に比べて判断すれば、
物事をグレーゾーンで観れるようになり頭が柔らかくなるんだ。