「見てるものはそれぞれ違うから」
J・G・バラード著「ハロー、アメリカ」を読んだ。
昨日の投稿で、SF作品を読むことをオススメしたけどJ・G・バラードが描いた世界も触れてほしいな。
舞台は近未来の崩壊し砂漠化してしまったアメリカ。
そこにイギリス探検隊が探訪し、その一員である青年がアメリカ大統領を目指す物語。
未来を予言したSFだけど、歴史やカルチャーも学べるから読んでいて面白かった。
J・G・バラードは、
と言っている。
これはどういうことか、何とか俺なりにわかりやすく書くと、
外宇宙=物理空間、つまり現実世界
内宇宙=情報空間、つまり精神世界
ってことだ。
そして、俺なりに解釈すると
外宇宙と内宇宙が重なり合っているところ=今自分が生きている世界、今自分が見えている世界
ってこと。
これに、J・G・バラードの言葉を再び考えると、
俺みたいな凡人は今すでに存在している外宇宙(物理空間)は絶対にイジれないんだ。
でも、内宇宙(情報空間)をイジれる。
そして、そこをイジることで生きている世界、見える世界が変わるんだ。
だから、どれだけ自分の頭の中に知識・情報を入れるかが重要。
ということがわかる。
ちょっとわかりにくい説明になっちゃったけど、
J・G・バラードはその表現をしていて、さらに抜群に上手い。
ハロー、アメリカの中でも、
砂漠横断中に正確な地点の口論になったくだりがあり、
ピンチの時に焦らないためには物事を知っているかが重要だなと感じれたし、
自分の知っている世界で見えてくるものが全然違うんだなと改めて思った。
それに、
見ている世界は人それぞれ違う
ということを強く思ったし、理解しなきゃいけないことだろう。
探検隊のように、見ている方向は一緒かもしれない。
(探検隊の見ている方向は、アメリカを探訪すること。)
だけど、見ている世界は絶対に違う。
なぜなら、頭の中に入っている知識や情報が人それぞれ違うから。
たった数人の探検隊でさえそれぞれ目標もビジョンも違ったように、
どんな情報を持ってるかで見える世界が違うんだ。
だから、もっと世の中を具体的に見たい知りたいと思ったら、
頭の中に知識・情報を入れるしかない。
考える力(思考判断力)って今の時代で戦うにはかなり重要な要素だけど、
そもそも大量の知識がないと考える力はつかない。
今はネットがあるから、もしかしたら詰め込む必要はないかもしれないけど、徹底的に詰め込むことで見える世界は確実に変わるだろう。
日本や世界で今何が起きているのか?歴史はどうだったのか?お金とは何か?等々、
知識・情報を入れて様々な分野を、様々な角度で見ることができれば世界の見え方は変わる。
見ている世界は人それぞれ違うということがわかれば、
100%相手を理解することはできないということがわかる。
それは、しょうがないことで別に冷たいことではない。
できないけど、理解しようとすることが大切なんだ。
身につけた知識や情報は自分のためでもあるけど、人を救えることにも繋がるんだ。
生きるために、戦うために、守るために、知識をつけよう。
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