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「脳をダマせ。」


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では、本題。


池谷裕二著・「パテカトルの万脳薬 脳はなにげに不公平」を読んだ。

薬剤師でもあり脳研究者である著者が書いたこの本は、最新の科学論文を彼の解釈で紹介したもの。

週刊誌で連載している内容を本にまとめた形ではあるけど、「もっとも気合を入れて書き続けている」と語っていたようにかなりわかりやすく面白かった。



俺は、心理学とか行動経済学とかそういった内容の本を読むのが好きなんだけど中でも「脳」について書かれている本は特に好きなんだよね。


というか、心理学も行動経済学も結局「脳」の話で、

この脳を知ることが人間を知るヒントにもなると思うんだよね。

それに、脳の仕組みや働きを知ればメンタルも強くなるし俯瞰して考えられる。

もっともっと脳を勉強して、小手先のテクニックでもいいから活用すれば結果も違ってくるんだよね。



例えば、この本では記憶力の上げ方が書かれている。

そのやり方は単純で、手を握るだけ。

詳しく書くと、

まず直径5センチメートルのゴム製のボールを45秒間思い切り握る。

その後、15秒間休んでからもう一度45秒間ボールを握る。

これが1セット。

36個の単語を3分でできるだけ覚えてもらう記憶テストで、

単語を「覚える前」と「書き出す前」にこのセットをそれぞれ行ったところ、

正しく思い出せた単語の数が平均10.1個に増えたらしい。
(通常は8.6個)

つまり、18%も増加した計算になる。


このやり方は注意点も必要で、

覚える前には「右手」を握り、書き出す前には「左手」を握らなければ意味がない。

いや、意味がないどころか記憶力の成績は下がってしまう。

右→左の順でやらないといけない理由は右脳と左脳の役割が全く違うからだ。

ある脳の仮説によると、

左前頭葉は「覚えること」、右前頭葉は「思い出すこと」に関与するらしい。

脳の身体支配は左右交差になるから、覚える前は右手・書き出す前は左手を握る必要があるということ。



このように、脳を活用すれば簡単に成果を変えられる。



その中でも、「表情や姿勢」が人間の心の有り様に強い影響を与えるという内容はすぐにでも活用するべきだと思った。


たとえば、口元を「イー」として歯を見せながら漫画をよむと通常より面白く感じる。

これは、口角が上がることが理由だ。

強制的にでも笑顔を作ると、それだけで楽しい気分になれるということ。

つまり、「楽しいから笑う」だけじゃなく「笑うから楽しい」という側面も脳はもち、後者の方が影響は強いらしい。


姿勢も同じで、猫背で生活するより背筋をピンと伸ばしたほうが自信がつくしそう見られる。

ふんぞり返って話を聞くより、身を乗り出して聞いたほうが同じ内容でも面白く感じる。

さらに研究を進めると、「表情より姿勢」の方が強い影響を及ぼすとわかった。

つまり、心や脳の主導権は身体が握っているということ。


これはメチャクチャ活用するべきだ。

ここから言えることは、まず身体を動かせってことだ。
(できれば表情も気にすること。)


つまらなくても面白がれ。
苦しくても笑え。
自信が無くても胸を張れ。
やる気がなくても動け。


そうすることで、

だんだん面白くなってくる。
だんだん楽しくなってくる。
だんだん自信が出てくる。
だんだんやる気が出てくる。


そうやって脳を上手く活用することで・脳を騙すことで現実の見方や感じ方を変えられるんだ。


研究者でもわかってないことばかりだから脳はマジで面白いよ。

少しぐらい勉強するべき。

やる気とかつまらないとか言ってんじゃないよ。お前が動いてないだけだ。


脳をダマせ。

まず身体を動かせ。



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