【マーケ基礎】フランチャイズは、立地で決まる。
私が観察しているお店があります。
フランチャイズの「たこ焼き屋」さんです。
経営しているのは、魚の卸し会社。
たこを扱っているからたこ焼き屋、
なのかどうかはわかりませんが、流行っていません。
魚の方で儲かっているので、
なんとか潰れないでいるようですが、時間の問題です。
味が悪いわけではありません。
フランチャイズですから、
ある程度の味は確保されています。
では、なぜ流行らないのでしょう。
オープン当初は、新しモノ好きの人たちによって、
多少賑わっていましたが、少し経って落ち着くと、
人は来なくなりました。
しばらくすると、「ソフトクリーム」を売るようになり、
また少し経つと、「モダン焼き」まで売り出しました。
そして、最近は「焼きいも」ののぼりが立っています。
これだけ見ても、売れていないことがわかります。
売れないお店の典型です。
これも置くと売れるかもしれない。
あれもイケるかも。
冬だからこれも。
次々と売れそうなものを考えては、置くようになります。
こうなると、ますます売れません。
何のお店かがわからなくなるからです。
あれこれ扱うようになると、
どれにもこだわりが無くなり、
すべてが中途半端な商品となってしまいます。
あくまで、「たこ焼き」を売る努力をすべきです。
もし、商品を増やしたいなら、
たこ焼きのバリエーションを増やせば良いのです。
それ以外のものは、扱わない方が良いでしょう。
このお店の一番の問題は、立地です。
安売りドラッグストアと、産直市場の敷地内にあります。
どちらも安さが売りのお店です。
ということは、
来ているお客さまも安さ目当ての人ばかり。
たこ焼きは、1皿400〜500円します。
まずは、買いません。
これが、レジャー施設のある場所だったり、
ショッピングセンターなら、
繁盛しているかもしれません。
もし、フランチャイズではなく、個人経営のお店で、
特徴のあるたこ焼きを売っているなら、
それを目当てにお客さまは集まるかもしれませんが、
フランチャイズの味は“ほどほど”です。
立地の悪さをカバーできるほどの『力』がありません。
フランチャイズは、便利な場所にあって、
味と価格に安心できるから行くのです。
この「たこ焼き屋」さんは、
レジャー感覚で人が集まって来る場所に
出店すべきでした。
人が来ないと嘆いているお店は、立地の見直しもしくは、
“わざわざ”来ていただける
「商品力」を考えてみませんか。
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