【マーケ基礎】安くなくても“売れる”。
高機能・高性能・高品質=売れる商品
ではありません。
高機能・高性能・高品質+安い=売れる商品
でもありません。売りやすいだけです。
信頼できる商品+サービス+情報+理念=売れる商品
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
これが、正しい方程式です。
売れる商品というのは、商品の良さだけではなく、
商品を取り巻く環境・条件などが、
大きく関わっています。
この方程式を実践し、成功している例があります。
「ジャパネットたかた」
テレビの通販番組を中心に、
毎年売り上げを伸ばしています。
しかし、同社の商品は、特別安いわけでもありません。
家電量販店の方が安い場合もあります。
なのに、お客さまの支持を集めているのは、
どうしてでしょうか。
では、方程式と同社の売り方を検証してみます。
●まず、「信頼できる商品」ということ。
これは、高機能・高性能という意味ではなく、
壊れにくい確かな商品、
間違いの無い商品ということです。
ジャパネットたかたは、
扱う商品に厳しい選定基準を設けています。
自信を持って売るためには、
それだけの品質が備わっていなければいけませんから。
以前観た、テレビの番組でのこと。
高田社長は、商品を売り込みに来た営業マンの前で、
その商品をわざと床に落としていました。
商品の強度を確かめるためです。
その商品は壊れてしまい、「これでは売れません」と、
商談は不成立です。
少しやり過ぎだと思う方もいるでしょうが、
それだけ、お客さまのために
確かな商品を選んでいるということです。
●「サービス」について。
同社のサービスで、もっとも注目すべきは、
ローンで購入する際の「金利手数料無料」です。
一度でもローンで買ったことのある方なら
わかると思いますが、その金利は驚くほど高いのです。
20万円を切る価格で安く買えたつもりでも、
ローンを組むと、
最終的には22万円以上になったりします。
まったく安く買えたことになりません。
お金が無ければ、ローンは仕方の無いことですが、
腑に落ちないものです。
そこをウマくついているのが、ジャパネットたかたです。
「金利手数料無料」
これは、買うお店を決定する、大きな要因となります。
激安家電量販店で金利を払うのと、
価格はそれほどでもないお店で、金利が無いのとでは、
どちらを選ぶでしょうか。
お客さまは、細かな計算まではしません。
金利の高さを知っているので、
イメージでジャパネットたかたを選ぶことになります。
同社は、価格の安い商品も多いので、
なおさら、選ばれるのです。
●「情報」について。
使用方法や使った時のイメージ、
使うことで得られるメリットを、
小さな子どもから、高齢者まで、誰にでもわかるように、
優しく、大きな声で説明しています。
「このデジタルカメラを使うと、700万画素の高画質で、
お孫さんがこんなにかわいく撮れてしまいます。
操作は、このボタンを押すだけ。
お誕生会やご旅行の記念に、喜ばれますよ」
という、語りかけをします。
性能面で言っているのは、「700万画素」のみ。
これは、実際の画質の良さというより、
“なんとなく高画質”を伝えるために言っているのです。
他の言葉は、機能・性能ではなく、使う時のイメージや
使うことのメリットだけを伝えています。
このわかりやすさが、お客さまにウケているのです。
●「理念」について。
売った商品に責任を持つ。
当たり前なのに、他社ではできていないことを
ジャパネットたかたは実践しています。
商品購入後、何か問題があれば、
専門オペレーターのいる「コールセンター」で、
しっかりと対応することを“宣言”しています。
“売りっぱなし”が多い会社の中で、
わざわざ宣言までしている同社に、
人気があるのは当然のことだと言えます。
これは、単なるサービスではなく、
同社の理念とも言うべきものです。
このように、方程式は満たされ、
ジャパネットたかたは、成長しているのです。
信頼できる商品+サービス+情報+理念=売れる商品
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あなたのお店でも、ひとつひとつ検証してみてください。
すべてが揃って初めて、売れる商品が誕生するのです。