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【マーケ基礎】輸入文化は、日本流アレンジで。

飲食業界では、アジアの一流レストランの味を
そのまま日本に持ち込むことが流行っています。

現地で有名なお店を、味を変えることなく、
日本でオープンさせるのです。

日本人の口に合わせるようなことはせず、
本物のまま提供します。

確かに、
日本人の中にも本物の味を求める人は多くなりました。

しかし、それが日常化するかどうかが問題です。

最初は評判になり、多くの集客が見込めるでしょう。

はたして、それはいつまで続くでしょうか。

新しモノ好きがしばらく来るだけで、
すぐに飽きられてしまいます。

これまで日本に根づいてきた海外の食は、
日本流にアレンジされたものばかりです。
結局は、口に合わないからです。

テレビや雑誌で紹介されれば、誰しも食べたくなります。

それが、見たこともない料理なら、行列にもなります。

しかし、それはあくまで流行に過ぎません。

1年後にお店が存在しているかどうかは疑問です。

コンサルティング会社が、次々とアジアのお店を探し、
次々と日本に導入しています。

それは、単に流行を作っているだけ。

流行を作るのは、ビジネスゲームです。
本物の商売ではありません。

大手資本なら、ゲームを楽しむことも可能ですが、
中小・個人商店がやることではありません。

海外で流行っているから、東京で注目されているから、
という理由でそのままマネをしていては危険です。

日本人の口に合う味、
お店独自の味にアレンジすることが大切です。

“エッセンスだけをマネする”

これが、長く親しまれるコツなのです。

輸入される文化には、新鮮な刺激があります。

マンネリ化している商売には、
「新しい風」となることでしょう。

しかし、これまでお客さまに愛されてきたお店には、
突飛過ぎる刺激は不要です。

“安心感”が、崩れてしまうかもしれません。

ちょっとした刺激を演出するためなら、
流行をアレンジして提供することが有効なのです。

これは、飲食業界だけの話ではありません。

海外のモノをそのまま持ち込んでも、
日本に定着させることは困難です。

仕様を変えたり、デザインを変えたり、
時には、使い方を変えてみたり。

日本人が受け入れやすい商品に変身させなければ、
日本で広がり、定番化させることは無理でしょう。

日本人は、異文化への接触には積極的ですが、
飽きっぽい人種なので、
飽きない定番品へとアレンジする必要があります。

それが、流行に左右されない、
お店づくりへと繋がるのです。

流行は知っておくべきものですが、
そのままマネするものではありません。

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佐藤きよあき
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