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マーケティング基礎講座

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#コラム

【マーケ基礎】飽きさせない商い。

「最近、あのお客さま、来ないなぁ」 よくあることですが、どうしてだかわかりますか? 顧客満足度は高いし、別に不満があるわけでもないはず。 何か失礼なことをしたわけでもない。 では、なぜ? “なんとなく、飽きてしまった” これが答えです。 そんなバカな、と思うかもしれませんが、事実です。 お店の品揃えが悪いとか、楽しくないとかではなく、 “ただ、なんとなく”という感情が、 お客さまに生まれるのです。 「人には、いろんなことに飽きる、およその期間がある」 というデ

【マーケ基礎】出口にメッセージを掲示する。

お客さまがお店から出ようとしています。あなたは? 「ありがとうございました」 「また、お越しください」 普通は、そうですよね。 しかし、ここでもう一度、 お客さまをお店の中に引き戻す方法があります。 『本日は、○○がお安くなっております。  ご覧になられましたか?』 と、声をかけるのではなく、 メッセージボードや紙に書いて、 出口付近に掲示しておきます。 つまり、出て行かれるお客さまの眼に飛び込むように、 貼るのです。 声をかけると、嫌がるお客さまもおり、 次回か

【マーケ基礎】店主の想いを従業員に。

あるラーメン繁盛店に入りました。 昆布ベースに、豚骨と鶏ガラを煮込んだ、 味わい深い、清湯(ちんたん・澄んだ)スープ。 細めのストレート麺。 塩と正油があり、 大きなチャーシューが3枚ものっています。 私は塩を食べたのですが、非常に美味しい! 塩でこれほどのコクを出せるお店は、あまりありません。 実は、美味しい、という話ではありません。 店主と従業員の“想いのギャップ”についてです。 厨房にいる店主は、 厨房内を忙しそうに動きまわりながら、 時々店内を見渡し、 不手

【マーケ基礎】お客さまの意見を聞くと、ファンが増える。

日頃、あまりお話しする機会の無いお客さまでも、 こちらから、お店に対する意見を求めると、 あれこれお話してくれるものです。 お客さまは、声に出さなくても、 たくさんの想いを秘めています。 お店の良いところ、悪いところを冷静に見ていて、 それを聞き出すことができれば、お店にとっては、 非常に有益な情報となります。 そんな貴重な情報を、 どうすれば集めることができるでしょうか? それは、あなたもよくご存じのことと思います。 ・お客さまにアンケートを書いていただく。 店

【マーケ基礎】目立つが勝ち!

人通りの少ない場所で、大きな看板も、のぼりも無し。 広告など、したことも無い。 しかし、いつも常連さんが集まって、賑わっている。 口コミで、どんどんお客さまが増え、 「これ以上、来て欲しくない」と、贅沢な悩みを持つ。 こんなお店が理想です。 目指すべきは、これです。 しかし、半年、1年で、こんなお店は作れません。 店主の大きな自信とお客さまの欲するものが、 ピタリと合致した時にしか、こんなお店は生まれません。 あなたに、それだけの自信がありますか? 無いのなら、お

【マーケ基礎】3回来店促進で安定化。

得意先の会社やお宅に伺う時は、 いつも同じ道を通りますよね。 その道が最短距離で時間がかからないし、 “慣れているから”です。 通勤・通学も同じで、毎日順路を変える人など、 まずはいないでしょう。 通い慣れた道を通った方が、安心感を覚えるからです。 商売の世界では、 お客さまが3回来店してくれれば、顧客として安定し、 10回来店させることができれば、 お客さまとして固定化する、という法則があります。 この最初の3回来店を促すために、 “通い慣れた道作戦”が有効になり

【マーケ基礎】顧客データを分析する。

いきなりですが、次の質問に答えてください。 ・あなたのお店の平均客単価はいくらですか? ・その平均客単価の4倍購入しているお客さまは、  何人ですか?  また、それは誰ですか? ・平均客単価の1割以下しか購入していないお客さまは、  何人いますか? ・上位10%のお客さまの月平均購入額はいくらですか? ・上位10%のお客さまは、  週に何回、月に何回来店していますか? ・上位10%のお客さまとは、何年のおつき合いですか? あなたは、すべて答えることができたでしょ

【マーケ基礎】チェリーピッカーに惑わされるな!

あなたのお店では、“特売日”を設けていますか? 実施しているなら、その時だけお客さまが集まって、 日常的には少なくなっていませんか。 もしそうなら、それは、 チェリーピッカーが原因だと考えられます。 アメリカの量販店でよく使われる言葉なのですが、 美味しいサクランボだけをつまみ食いする、 という意味から、そう呼ばれています。 つまり、日常的にはあまり来店しないのに、 特売日だけを狙って来店する、 いわゆるバーゲンハンターのことです。 粗利益率の低い特売日ばかりに、お

【マーケ基礎】マーケティング指向商店。

マーケティングと聞くと、 「商店のおやじには、難しいよ」 「そんなものは、大企業がやることだろ?」 と言う方がおられるかもしれませんが、 それは、間違いです。 大企業だろうが、個人商店だろうが、考え方は同じです。 現在のような、厳しい市場の中では、 マーケティングなくして、成功はあり得ません。 では、マーケティングとは一体何でしょうか? 「個人および組織の目標を満足させる  交換を創造するため、アイデア、財、  サービスの概念形成、価格、プロモーション、  流通を計画

【マーケ基礎】早足で対応する。

ホームセンターのレジでのこと。 私が買うはずの商品の価格が、 売り場で見た金額と違っていたので、 そのことを告げました。 レジの店員は、 近くにいた売り場担当を呼び、確認させました。 しかし、その売り場担当店員の態度に、 私はムッときました。 お客さまを待たせているのに、走って行かず、 ダラダラと歩いていたのです。 戻って来る時も、のらりくらりと、 まったく急ぐ気配がありません。 これだけでもカチンッときたのに、 その店員のしゃべり方にも腹が立ちました。 「これ

【マーケ基礎】ご当地仕様。

ご当地。 最近よく聞く言葉だと思います。 地域限定、ここだけ、という商品のことです。 つまり、地域の『色』が濃く出ている オリジナリティのある商品です。 わかりやすい例では、ラーメンです。 昔から、北海道は味噌、東京は醤油、 九州はとんこつ、となっていて、 これはよくご存じのことですね。 そして、喜多方、佐野、和歌山などが有名になってきて、 ご当地ラーメンのブームにまでなりました。 地域それぞれに文化があり、 人の好みも、地域である程度は一致しています。 ここに

【マーケ基礎】“買っても良い”価格。

品質はすばらしいけど、高い。 かなり安いけど、ちょっと不安。 モノを購入する時、 最終的には価格で判断することになります。 品質と価格のバランスが大切です。 質が良いものを安くすれば、 売れるのは間違いありませんが、 それでは、儲けになりません。 “ほどほど”に儲けられる価格をつけることが、 商売人の腕です。 なかなか難しいところですが。 新聞に「バイオフィッター・スポーツ」という スニーカーの広告が載っていました。 『からだ想いのスニーカー』というキャッチフレ

【マーケ基礎】お客さまは誰?

あなたのお店のお客さまは、どんな方ですか? 「若い人から年配まで、幅広い客層に来てもらってるよ」 というお店は、近い将来が不安です。 確固たるお店のイメージができていないからです。 お店のイメージは、創り出すものです。 つまり、どんな商品をどんな人に売るのかを 明確に示していなければ、創り出せないのです。 単純に考えると、幅広い層の人に来てもらった方が、 たくさん売れるだろう、となるのですが、 そんなお店を創り出すことは 不可能だと言っても良いでしょう。 かなり難

【マーケ基礎】すべて、人はお客さま。

ある日の新聞に載っていた、読者の投書をご紹介します。 ▼ 長女は9月、九州を旅行した際、 夜行バスで帰る予定でしたが、 台風の影響で、飛行機や新幹線が いつ運休になるか分からない状況になりました。 飲食店などが早々と閉店する中、 長女は出発時刻の午後11時まで、 どこで時間をつぶせばいいのか、途方にくれたそうです。 そんな時、長女は小倉駅前のホテルの玄関に 張り紙を見つけました。 「足止めをされて困っておられる皆様へ。  当ホテルの4階にてお部屋を開放いたしておりま