一貫性

一貫性を持って行動出来てますか?

リーダーの要件の一つとして、一貫性が重要であると言われることは多々あるし、最近見かけた記事でもそのような内容が記載されていた。もちろん、心の中の思いと実際の言動が異なって一貫性が無いケースは論外だとは思う。一方で、必ずしも一貫性が無いことが悪いとは言えない時代になっていることも確かである。

これほどまでに変化が激しく予測不可能な時代の中で、一貫性を持ち続けるということは、レジリエンスの無さに繋がるかもしれない。柔軟性が欠如したら、特定のことにこだわっている状態になってしまい、それが本質からずれているとしたら修正をして然るべきである。朝令暮改と聞くと悪いイメージを抱いてしまうが、アジャイルが大事だと推奨されるような時代でもある訳で、早くやって早く修正する方が大事なのかもしれない。つまりは、朝令暮改こそが推奨される行為になることもありうる。

おそらく、一貫性を持ち続けるべきは、ある特定の行動や言動に対してではなく、ゴールイメージに対してなのだろう。それは、時には事業や組織の目標でもあるだろうし、組織や個々のありたい姿であるかもしれない。共有したゴールに向かって、信念を持ちながら進んでいくということが、これから一貫性を語る上で重要なのかもしれない。一方で、ゴールに向かうための手段は多岐に渡り、その最適解も環境変化で変わるだろうから、手段にこだわりを持ってはいけないようにも思う。

もちろん、あまりに変化が大きい時は、ゴールイメージ自体を修正することも大事だろう。そう考えると、一貫してレジリエンスを持ち続けることが重要だということがまとめになるのかもしれない。そう考えると、寛容な姿勢をその組織や個々人が示せるように、組織デザインを作っていくということがリーダーの役割であるかもしれない。そして、結局のところ、そのような組織には心理的安全であったり、失敗に対する受容的な態度が必要になってくるのだろう。

スキルではなく、哲学や人格が問われているのかもしれない。リーダーシップの要件すら、一貫性がない世の中になってきたとは思う。けれども、関わりあう人たちの幸せを願い、価値提供を続けていくという本質に関しては、一貫して正しいのではないだろうか。

一貫性という言葉から、こんなことを妄想し続けた一日であった。

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