
森のなかでインベーダー
郊外の馥郁たる森、真昼の闇の灯火、機関銃とともに侵入する。
冥界の羽ばたきの鳥、暗がりのなかをとおる、樹々のなかに浸透する。
昼の闇に、幽玄の気配をたぐり、悪路だろうが行進をやめず進む。
森の奥へ、幽冥の路をたどり、池のほとりでコインを水底に落とす。
見上げれば暗闇の宙にインベーダー、半世紀昔から世紀末までのあいだの。
身構えたら照準のなかに入れるのだ、完全に入れたら断末魔の様な音、銃の。
撃つ、丁丁丁丁丁、撃ち抜いたら除去、そしてまた射つ、丁丁丁丁丁、射とめたら上々、さらにまた射つ、を、くりかえす。
疲れ果ててひざまずく。池のほとりで世代を待つ。