リワーク日記121 自分のしたいことを実現させるのはメンタルに優しい
前回の記事は夏休みに入った喜びの影響でロクな内容ではありませんでしたが、引き続き浮かれて中身が無くなったままの苺の庭文庫です。
夏休みの方もそうでない方もいらっしゃることと思います。2ヶ月間の夏休みは生まれながらの人権だというのが私の持論ですが、働かせる側のクレイジーな意識の方が社会形成の軸になってしまっていることを残念に思います。早く当然の権利として2ヶ月間の夏休みを誰もが取得できる社会に変えられると良いですね。
さて、実は私、前回記事のあのウキウキ気分と同じ状態で保護猫譲渡会に足を運びまして、訳アリな仔猫さんを我が家へ迎え入れることをその場で即決してしまいました。しかも2匹も。ちなみに譲渡会というものに参加するのはこれが初めてで、猫の飼育経験もありません。その譲渡会での滞在時間は30分ほどで、そのうち半分は申し込みの事務手続きでした。猫さんたちの様子を見たのは正味10分くらいでしょう。
何だか自分で書いていても明らかなスピード違反に感じるほどの勢い任せに見えます。そんなに衝動的に決めて大丈夫かと思われた方もいるかも知れません。しかし実際のところはそんなに衝動的ではないのでご安心ください。(以下長々と回想シーンが続きます)
私はメンタル疾患に罹って休職する以前から「いつかは動物を飼いたい」と思っていました。それでもいつまで経っても「いつか」は「いつか」のままでほとんど進展はなかったのです。劣悪な仕事に圧倒されすぎて、生活に変化の風を取り入れるために必要な心の余裕が不足していたのです。ですからまずは転職を果たして心を落ち着けられる環境や条件を整えることの方が優先課題だったのです。先延ばしですね。
ただ、そんな中でも犬や猫の飼育経験不足を補うために「愛玩動物飼養管理士1級」という資格を取得し、動物と暮らすという夢の実現の準備には手をつけてはいました。ペットショップ開業などに必要となる動物取扱責任者の選任要件としても活用できる資格です。まあ、犬猫を飼うにはやや大袈裟で遠回りかもしれませんけど、行動を起こす前に調査と熟慮を必要とするのが私ですし、無知のまま生き物を飼うべきでないとの考えからこういう段取りとなったのです。
ですが、結局は肝心の転職を叶える前に精神を消耗してダウンしてしまい、動物を迎え入れるという野望も吹き飛んでしまいました。
そしてうつが膨らむとあらゆる意欲がしぼみ、「動物を飼う」という大きな事柄はもとより、「今日のランチメニューを選ぶ」なんていう些細な事すら「自分にはその資格がない」と思ってしまいました。外出する資格も、カフェに入店する資格も、飲み物を注文する資格も、当然動物と一緒に暮らす資格も何もかも全てが「いつか」の彼方へと走り去り、私はあらゆる希望の実現が禁じられた世界に立たされました。あの愛玩動物飼養管理士という覚えにくい度1級の民間資格は、凶悪なメンタル疾患の前にあえなく倒れたのです。
それから回復してリワークに通って転職を果たして色々あって元気になってきたここ最近、再び動物との暮らしに関心が戻ってきたのです。やはり自分には必要な事であり、そのための条件も精神的な余裕も整ったと思うようになったのです。そしてメンタル休職期間を経て、何かをするための「資格」なんて一切存在せず、「いつか」なんて悠長な事を言っていたらいつまた病に伏せて実現が遠ざかるか分からないのだからやりたいことはできる時にやるべきだと考えが変化したのです。ついでに言うと、自分がやりたいことをやることこそがメンタル疾患を遠ざける有効な方法だとも思うようになりました
まさに機が熟しているのです。だかあらあとは実行へと突き進むだけなのです。決して一時の思いつきではなく、ここまで来るのに何年もかかった構想なのです。
でもたった10分やそこらしか猫を見ていないのに決めたのはやはり衝動的だって?いえいえ、短い時間で決めてしまわないようにトライアル期間があるのです。私が決めたのはトライアルを始めることだけです。1週間の間にじっくり相性を見極めれば良いのです。
で、いまはトライアル開始の条件である脱走防止策の整備や住処やご飯などの準備を進めているところです。そういう訳で夏休みと言いつつとても忙しいですし、散財ぶりがすごいです。
それでも、自分がずっとやりたいと思ってきたことを実現させていくのはとても楽しいです。たとえ後回しにしていたとしても、一度は諦め忘れたとしても、本当にやりたいことは実現できるのだと今は思えます。一気に2匹というのはやや想定外の展開でしたが、そのあたりのいきさつはまた今度。
ということで今回はここまでです。次回も楽しみにしてください。