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四字熟語で学ぶ―4 ◯四字熟語の書 ◯四字熟語を考える

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2016年9月の記事一覧

「韓信匍匐」を考える

かんしんほふく
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将来的な目的を果すために、恥辱や苦労を耐えることのたとえ。
「韓信」は人の名前。韓信は背が高く、大きな剣を持っていたために、「立派な剣を持っているが臆病者だ。やれるものなら剣で突いてみろ。出来なければ股の下をくぐれ。」と挑発され、羞じに耐えて股の下をくぐった。後に漢の劉邦に仕え、王朝を建国するときに大きな功績を上げ、名将として三傑と称されるま

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「婉娩聴従」を考える

えんべんちょうじゅう
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上品で落ち着いていて、人に優しく、人に素直で逆らわずに従うこと。
「婉娩」は上品で素直なこと。
「聴従」は言われたことに素直に従うこと。女性への教えの一つとされた言葉。
「婉娩として聴き従う」とも読む。
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「婉」 ①しとやかで美しい
    ②おだやかでかどがない

「娩」 ①子を産む
    ②美

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「婉曲迂遠」を考える

えんきょくうえん
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直接的に言わないために回りくどいこと。
「婉曲」は遠まわしに言うこと。
「迂遠」は遠まわして煩わしい、回りくどいこと。
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「婉曲」表し方が遠まわしなこと。
「迂遠」直接に目的に迫るようなものではなく、まわり遠いこと。

遠回し、まわり遠い、まわりくどい。

「直接的に言わないで、
遠回しないい方をするこ

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「一丘一壑」を考える

いっきゅういちがく
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俗世から離れ、自然の中に身をおき、風流をたしなむこと。
「一」は"あるときは"の意味。
「丘」はおかのこと。
「壑」は谷のこと。
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あるときは「丘」
また、あるときは「壑」(谷)
自然の中に身をおいている。

俗世から離れ、自然に身をおく。
そういう意味のようです。

「一丘一壑」
「丘」と「壑」の字

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「一字褒貶」を考える

いちじほうへん
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文章を書く際の一字の使い分けで、人を褒めたり、けなしたりすること。
「褒」は褒めること。
「貶」はけなすこと。
歴史書"春秋"の表現洋式のことをいう。
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文章を書くにも、細心の注意が必要。
一字の間違いで、褒めることにもあり、
逆に、貶すことにもなる。

一字の使い方にも、よくよく考えて注意したいものです

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「老驥伏櫪」を考える

ろうきふくれき
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老いても昔と同じように大志を抱き続ること。「老驥」は老いた駿馬のこと。
「櫪」はくぬぎの木。床下の横木に使うことから馬屋のこと。
三国志の、曹操の詩の一節で、若い頃に千里を駆けた駿馬が老いて馬屋に伏していても、千里を駆ける志を捨てないということから。
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「老驥」老いた駿馬
「伏櫪」馬屋に伏す

老いた駿馬

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「濫竿充数」を考える

らんうじゅうすう
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実際は能力のない者が、いかにも才能があるかのように振る舞い、分不相応の地位に居座って能力以上の待遇を受けること。
「濫」はみだりにでまかせの意。
「竿」は笛のこと。「充数」は必要な数を満たす意。
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「濫」物事が度をすぎて道にはずれる。みだれる。
「竿」①さお。たけざお。
   ②ふだ。竹のふだ。

「竿

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