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四字熟語の「書」―2

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#人生訓

「瑣砕細膩」を考える

ささいさいじ
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情や心遣いが隅々まで行き届いていること。「瑣砕」は細かく砕くということから、心を細かく砕くという意味。「細膩」はきめ細かくなめらかなこと。または、丁寧で行き届いていること。
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細かく砕く、 きめ細かい。
「瑣」 こまかく小さい。
「膩」 皮膚ににじむ脂。きめ細かい。

心遣いが、細かいところまで、行き届いて

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「得朧望蜀」を考える

とくろうぼうしょく
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人間の欲望は尽きることがないということ。
「朧」と「蜀」はどちらも中国の地名。後漢の光武帝が望みを叶えて朧を手に入れたが、次は蜀が欲しいと望んだという故事から。
「朧を得て蜀を望む」とも読む。
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「何か」を手に入れた。
次は「何か」が欲しいと望んだ。

「朧」を手に入れた。
次は「蜀」が欲しいと望んだ

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「茅堵蕭然」を考える

ぼうとしょうぜん
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かやぶきの垣根のある家の物寂しい様子。
「茅堵」はかやぶきの垣根がある粗末な家のことで、田舎の家をいう。
「蕭然」はひっそりとしていて物寂しい様子。
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「茅堵」は茅(かや)の垣根、という意味らしい。粗末な田舎の家。
「蕭然」は物寂しいということ。

「蕭」 ①草の名。よもぎの一種。
    ②ものさびし

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「驕奢淫逸」を考える

きょうしゃいんいつ
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偉そうに振る舞って贅沢な暮らしをして、女性に溺れること。
「驕奢 」は調子に乗って贅沢をすること。
「淫逸」は性的に乱れた暮らしをすること。「驕奢淫佚」とも書く。
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驕奢→おごってぜいたくなこと。また、そのさま。
淫逸→①なまけて遊興にふけること。また、そのさま。
②男女の関係がみだらなこと。また、そ

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「天網恢恢」を考える

てんもうかいかい
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天が張りめぐらした網は広く、目が粗いようたが、悪人・悪事は決して取り逃がさないということ。天道は厳正であり、悪は早晩罰を受けるということで、悪事を戒める言葉。「恢恢」は広く大きいさま。
「天網恢恢疎にして失わず」「天網恢恢疎にして漏らさず」の略。
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天が悪人を捕らえるために張りめぐらせた網の目は粗いが、

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