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※プロフィールに勤務校名を出していますが、
 全ての記事の文責は個人にあります。
 以下、2022年10月の校内向けの通信に書いたものです。

Q:「探究する人:Inquirers」という学習者像に近づくためには?(5)

 10月いっぱいかけて考えてきた「探究学習」について、今のところどのような理解にいたったでしょうか? 今のところどのような問いを持っているでしょうか?

『「大人たちのアンラーニング」のススメ』

 という連載記事をご紹介します。↑

  探究学習や評価、大学入試改革などについて知ることができます。
さらに、タイトルにある「アンラーニング」という考え方自体が、「探究学習」やIBの学びを理解するのに役立つと思います。
  「アンラーニング」とは、「古いものを一旦忘れて、新しい状況での思考や行動を試みる」ことと書かれています。
(learn⇔unlearn、tie「結ぶ」⇔ untie「ほどく」、fold「折りたたむ」⇔unfold「開く」、bind「(プリントなどを)とじる、縛る」⇔unbind「解く」、do「する」⇔undo「元に戻す」)

この連載の第7回が「探究とは何か」というテーマでした。

  その中で、「『探究学習』はアンラーニングと親和性があるので、是非、日常的に「問い」を立てることをオススメします。」と書かれていました。    そして、「問い」を立てる簡単な方法として、自分が断定的に正しいと考えていることの「『だ』を『か』に一文字変えるだけ」というものが紹介されていました。例えば、「これからの教育では探究学習の割合を増やすことが大切」を「これからの教育では探究学習の割合を増やすことが大切」と一文字変えることで、自分の思い込みに対して、立ち止まって批判的に考えることができます。

  「アンラーニング」が重視され、様々な本の中でもよく目にするようになっています。しかし、過去の成功体験に基づき、自分が大切だと考えてきたものを手放すことは本当に難しいものです。
  
「変わりたい」「変わらなくては」という気持ちやその理由とともに、「変わらない方がいい自分なりの理由」が存在し、変わることへの「恐れの感情」が障壁となるようです。(熊平美香『リフレクション』(2021)P.119-126)←この本には、「アンラーニング」のためのリフレクションの仕方もとても丁寧に書かれています。自分自身が実践できるかどうかが問題です。仕事や子育てにおいて、大いに行き詰っていることを自覚し、打開するためにはまずは自分が変わることだと覚悟を決めない限り、なかなか踏み切れないように思います。
   まずはやはり、「日常的に『問い』を立てる」ことが「アンラーニング」の練習にもなり、「探究する人」に近づくためにできることでしょうか?

 というわけで、今月の内容を「問い」のかたちでまとめてみます。

(1)頭に「?(はてな・モヤモヤ)」が浮かぶことを楽しもうとしているか? https://note.com/ibmyped/n/n20b647bf9c33

(2)たくさんの「?(はてな・モヤモヤ)」➡そのいくつかが「!(なるほど)」に変わる➡新たな「?(はてな)」にモヤモヤしつつもワクワクできるというサイクルがまわるイメージが頭の中にどのくらい描けるか?
  
https://note.com/ibmyped/n/ne15968a465fb
(3)大人たちは、子どもたちと同じ探究者として、頭の中に「?(はてな・モヤモヤ)」が浮かぶことを一緒に楽しもうとしているか?
子どもたちが「わからない」と言えたことをまずは歓迎し、安心して「わからない」と言える信頼関係を築くことを心がけているか?
  
https://note.com/ibmyped/n/n911e1a793ccf
(4)心から「謙虚な問いかけ」をしようと思って(誘導する質問ではなく)、人と接することができているか?
  
https://note.com/ibmyped/n/n9707547844dc

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