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HR豆知識⑳アイスブレイクのススメ

皆さんは、同僚やパートナー、上司や部下との会話を始めるときに何を意識していますでしょうか。

1.あなたは何派ですか?

仕事の話からする方もいれば、プライベートなことを会話する人もいる。無口な人もいる。様々な「開口一番」の方法があります。


今回のポジティブ心理学的なアプローチのご紹介は、「キャピタライジング・ポジティブイベント」と呼ばれる方法です。


方法は簡単。会話を始める際に「何かいいことありましたか?」と聞いて頂くのです。


定期的な会話のアイスブレイクとして、今日彼または彼女に起こった良いことについて話してもらいます。

それが彼または彼女に起こったポジティブなことであり、それについて話し合うことに抵抗がない限り、仕事、家族、友人、趣味、どのような事柄でも問題ありません。私の実体験では、恋愛の事、趣味の事を話す人が多かった気がします。


2.何を話してもらうかではなく、どう聞くか?

重要な点は、あなたがどのように聞くかです。彼らが話をしている最中には、「アクティブかつ建設的な方法」で耳を傾けましょう 。「アクティブ・リスニング」と呼ばれるもので、次のことを意味します。


・アイコンタクトを取り、彼らの言うことに興味があり、集中して聞いていることを示します。
・笑顔、または応援(適切な場合)によって前向きな感情を表現します。
・熱心なコメントを返しましょう。たとえば、「それは素晴らしいですね」、「それはとても嬉しいはずですね」、「その努力は間違いなく報わますね」などです。
・次に、建設的な質問をして、イベントの良い面について詳しく聞いていきます。たとえば、完了したプロジェクトの表彰を受けることについて話された場合、プロジェクトの詳細、プロジェクトのどの側面を特に誇りに思っているか、どのように表彰を受けたか、どう感じたか、を尋ねることができます。
・最後に、イベントのプラスの影響と潜在的なメリットについてコメントします。たとえば、「今年は昇進のチャンスが増えると思います」、「今年は〇〇のコンサートがもう一度あるかもしれませんね」とコメントするかもしれません。


この「何かいいことあった?」という会話から日常の出来事を“感情の資本”として形成していく動きを、UC Berkeleyのポジティブ心理学研究機関であるThe Greater Good Science Centerは「キャピタライジング・ポジティブイベント」と名付けています。


3.嘘っぽく見えないか?は気にしない。

「変に反応したら嘘のような思われるのでは?」と危惧するかもしれませんが、100文は一見にしかず。研究の結果、多くの人が自然な会話が出来たと感じています。ぜひ試してみましょう。


人々が自分に起こった前向きなことについて私たちに話すとき、相手がどのように反応するかに応じて、お互いの関係性を近く(遠く)に感じさせる可能性があります。この活動は、関係の両側で前向きな気持ちを育み、親密さや関係の満足感を高めるためのヒントとなります。


少しでも皆さんの参考になっていれば幸いです。

Gable, S. L., Gonzaga, G., & Strachman, A. (2006). Will you be there for me when things go right? Supportive responses to positive event disclosures Opens in new window. Journal of Personality and Social Psychology, 91, 904-917.


私は誰ですか?

著者:松澤 勝充

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神奈川県出身1986年生まれ。青山学院大学卒業後、2009年 (株)トライアンフへ入社。企業向けの採用支援・組織開発支援、総合商社で2年半採用経験を経て、2017年より、執行役員として組織ソリューション本部、広報マーケティンググループ、自社採用責任者を兼務。2018年8月より休職し、Haas School of Business, UC Berkeleyがプログラム提供するBerkeley Hass Global Access ProgramにJoinし2019年5月修了。同年、MIT Online Executive Course “AI: Implications for Business Strategies”修了。卒業後、シリコンバレーのIT企業でAIプロジェクトへ従事。2019年12月(株)トライアンフへ帰任し執行役員を務め、2020年4月1日に株式会社Everyを創業。

保有資格:The Science of Happiness(UC Berkeley)、DiSC認定トレーナー、ピープル・アナリティクス(authorized by the University of Pennsylvania)、ポジティブ・サイコロジー・ワークショップ(Japan Positive Psychology Institute)、他

お問い合わせ先:contact@every-co.com

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