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【短歌一首】 花語る吾に隔世の感持てる友ら及ばぬ短歌の雅
花語る
吾に隔世の
感持てる
友ら及ばぬ
短歌の雅
久しぶりに昔の友達と会って話をしていると、みんな私が短歌を詠んでいることに驚く。これまで短歌が好きなことや、短歌を詠んでいることなどについて、あまり自分から積極的に話題にすることはなかったので、多分、以前少し話していたとしても忘れているのだろう。
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先日、友達と一緒に歩いているときに、道端や公園や民家の花をいちいち私が観察したり、愛でたりしていると友達がこう言ってきた。「お前が短歌やってて、しかも花の話をするなんて、昔のお前からは全く想像がつかない。あのお前がねえ〜。」と。
確かに小学校、中学校、高校などでは、運動系は好きだったが、文学とか古文なんかは特に苦手だったし、むしろ嫌いだったかも。それ以上に、友達から見ると、いつもとても場当たり的で、大雑把で、先生によく怒られていて、優雅さや侘び寂びなどと言ったことからはほど遠いところに居た奴なんだろう。まあ、それもまた「詮無きこと」。
(と言っても、お前ら(友ら)には「詮無し」の意味は分からんだろうけどね。)
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ツツジを見て思い出すことと言ったら、友達と小学校の帰り道に、ツツジの花をとってその根元の部分からツツジの蜜をチューチュー吸っていたことや、ツツジに集まる蜂を瓶で捕まえたこととか、そんなことばかり。この季節のツツジの美しさを愛でていたことなど自分も友達も無かったしな。
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それが、今や、何十年もの時を経て、花を見ると立ち止まって観察したり、写真撮ったりしている。確かに昔とはちがう。
子供の時には、動物や昆虫や魚の図鑑は喜んで隅から隅まで見ていたが、植物の図鑑だけは全くきれいなままで、内容も全く覚えていない。今でも、動物や昆虫ならすぐに名前がわかるが、植物はすぐには変わらない。最近はスマホで写真を撮って指でタップすると、植物や花の名前をAIが調べてくれるので、それで名前を確認している。
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この坂道の傾斜に沿った花壇が美しい。と言っても、友達の反応は大したことない。
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今は条例などが厳しいからNGだが、昔は公園のベンチに座ると、必ずみんなで缶ジュースや缶コーヒーを片手にタバコを吸ったりしていた。 友人は今でもタバコを吸っているが、間違っても植物に迷惑をかけるなよ。
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藤 棚
幼稚園や小学校には必ずと言っていいほど、藤棚があった。そういや、コイツらは幼稚園や小学校も一緒だっだな。(こんなに長い付き合いだというのに、お互い相手のことについて実はあまり分かっていない。)
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(AIによる調査)
友達にはとりあえず、こう言っておいた。
「俺に隔世の感を持っているうちは、この花の世界、短歌の世界の雅さには、お前らは遠く及ばないぜ。」と。
また近いうちに飲もう。
猫間英介