【短歌一首】 早よメシとゴミにいたずら爪はさみ猫の体側いやいや伸びる
短歌は動物観察セラピー。
16年半一緒に住んでいる猫は、年齢を重ねるごとに食事に対してどんどんせっかちになっている。 最近は外が明るくなるのが早いので、朝4時ごろには朝メシをくれ、と起こしにくる。 夜中の3時半ごろにトイレに行ったりすると、もうこちらを起きたものだと見做して、朝ご飯をせがんでくることもある。
食事の用意をしないとニャアニャアと鳴きながら、畳やカバンを引っ掻いたり、寝ている胸や腕の上に乗ってきたり、机の上の本を落としたりして、こちらを急かしてくる。とにかく食事を出さない限り続く。
最近は食事の用意を開始しているときにも、ゴミ箱のビニールやプラスチックゴミをガサガサやってさらに圧をかけてくるようになった。
ゴミ箱漁りを続ける猫を注意をしたところ、どうもいつもと様子が違う。どうやらコミ箱のビニールのゴミ袋に爪が引っかかってしまい、取れなくなってしまったようだ。
なかなか爪を外すことできないようで、体の向きを変えてなんとか外そうと試みるが、かえって体勢が悪くなってしまったようだ。踏ん張っている足が、ニッカボッカに登山靴か作業用の地下足袋でも履いているように見える。
体の向きがどんどん横を向いてしまい、腕も高く引っ張り上げられて、もはや爪を外そうとしても力が伝わらなくなってしまった。
これはヨガで言えば、「三角のポーズ」(トゥーリコーナ・アーサナ)とか「体側を伸ばすポーズ」(パールシャワコーナ・アーサナ)に似ている。 あと、「木のポーズ」(ブルックシャ・アーサナ)」的な要素もあるかな、
いつも猫は(当然だが)猫背で丸まっていることが多いので、立ち上がって体が伸び切った姿は、当人(猫)には申し訳ないがとても滑稽で爆笑してしまった。
大丈夫。今すぐ外してあげるから。そしてゆっくり食事してくれい。
猫間英介
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