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【短歌一首】 春までは出番少なきスワンらも池きらめきて頬の緩まん

春までは
出番少なき
スワンらも
池きらめきて
頬の緩まん

昼過ぎ、外出の途中に上野の不忍池(しのばずのいけ)を通った。
今週は日本列島を寒波が縦断中なので、日差しはそれなりに明るく春の予感があるが、池を吹き抜けていく風はとても冷たい。

不忍池

春から秋までは天気の良い日には池にたくさんのボートが浮かぶ。オールで漕ぐローボート、自転車を漕ぐようにして進む屋根付きのサイクルボート、そして白鳥を形どったスワンボートなどが池に繰り出す。

ボート上入口

しかし、2月のこの時期、日差しは十分でも寒波の影響もあり風は冷たく、ボート場は閑古鳥が鳴きまくっている。 人けがない。

整列するスワンボートとサイクルボート

スワンボートもサイクルボートも全く呼ばれることもなく、みんな池の縁に整然と並んでいる。 スワンたちは、まるでこれからリハでも行なうコール・ド・バレエ(群舞)のバレエダンサーたちのよう。

枯れ枝の向こうに

池の周りの草木はまだまだ冬枯れが残る。その向こうでスワンたちは今か今かと出番を待っているのだろう。

微笑むスワン

春を予感させる池のまばゆい光を受けて、スワンたちの顔が心なしか緩んで笑みがこぼれているように見える。 

来週はかなり暖かくなるらしいよ。

猫間英介



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