【第2話】全ての営業マンよ聞け‼️
前回の続きで、ファンを作るとは具体的に何をすればいいのかということを今回はお話ししていきます。私は商談を行う際、場所はその時々の状況によって異なりますが、基本的にはご自宅や自社のオフィスあるいは喫茶店などを利用します。例えば、喫茶店といった外部での商談の際は、決まって新宿にあるパークハイアット東京の41階にあるピークラウンジを利用するようにしていました。自然光が降り注ぐ開放的な空間と凛としたサービス、豊富な種類の紅茶やコーヒー。シェフ特性の季節感あふれるデザート。それだけで喜んでくれて、大切にされていると感じてくれることもあります。この「大切にされている」と感じて頂くことが実はとても大切なことなのです。なぜなら、今から大切な今後の人生のこと、家族のこと、将来の夢などをヒアリングして、生命保険の話をしていくわけですから。「大切にされている」と感じてくれているからこそ、「この人なら大丈夫」と本音で話してくれます。恋愛なども一緒だと思います。好きな人に告白をする時、アプローチをする時にファミレスやカフェはチョイスしませんよね?もちろんファミレスやカフェが悪いとは思いませんが、最適であるとは言い難いと思います。少し小洒落た場所や景色の良い場所など、喜んでもらえそうだなという気持ちで予約をしたりしますよね。相手に喜んでもらえる=大切にしているということです。皆さんもちょっと考え方を変えれば、経験されていることだったりするんですよね。これを仕事などにも活かせば良いだけなのです。そして、本音で話せるからこそ、その人にとって本当に必要なものを知ることができ、ずれない解決策を提案できます。それが、信頼につながります。「熱烈なファン」を作ることは簡単ではありませんが、ちょっとした気遣いやきめ細かな対応、全力でのサービスの積み重ねで生み出されるのです。われわれ営業の世界も全く同じことです。普通の営業マンなら「社長さんなら大きな契約になるかもしれない」と考えます。だからホテルのラウンジで商談し、一生懸命に夜の接待もします。でも社長さんからするとそれが日常茶飯事であり、「感動」や「驚き」は、まず生まれません。むしろ普段忖度されている社長さんほど、「社長、時間がないと思いますので、近くのコーヒーショップでいかがですか?」と言われた方が、自然体でスムーズにコトが運んだりするものです。飛行機に乗った時に感じることがあります。それは、日本の航空会社は、ビジネスクラスに優秀なCAをたくさん配置し過ぎているように感じます。本当ならエコノミークラスにこそサービスレベルの高い人をもっと置かなければならないと思うのです。なぜなら、ビジネスクラスに搭乗されるお客様のほとんどは、社長さんやビジネスで海外に何度も出かけている人です。そういった方たちは、サービスの内容よりも、スケジュールに合う飛行機があれば満足で、どこの航空会社でもかまいません。搭乗したら機内食にも手をつけず眠ってしまうこともあるし、書類を読むことに集中しているかもしれません。そもそも、旅を楽しむために乗るではないから、特別なサービスを期待していない人も多いでしょう。しかし若い人たちは違います。夢の海外旅行のためにせっせと貯金して、3年とか5年に一度くらい仲間と一緒に海外旅行に行こうと思っている。そういう人たちは、なかなかビジネスクラスに乗ることができません。どこで食事するとか、どのお店で買い物するとか夢を膨らませて、ちょっと窮屈だけれどエコノミークラスに乗りますよね。機内食の時間になって、「beef or chicken?」と聞かれ、「beef」と答えると、「oh i'm sorry. chicken only」と言われたりする。ガッカリしますよね。そんな時に、ベテランのCAが駆けつけてきて、「少々お待ち下さい」と言って急いでキャビンに戻り、「1つだけありました」「特別にご用意できました」と笑顔でもってきてくれたら、こんなに嬉しいことはありません。この小さな心遣いに感動して、「次に海外旅行するときも、この航空会社にしよう」と心に決めたり、「あの航空会社はとてもサービスがいいわよ」と友人たちにも勧めるのではないでしょうか。大切にしてもらったという思いと、受けたサービスへの感動が広まれば、ファンは自然に増えていくのです。感動こそが人をファンにするのです。